プリウス越えのダントツ人気! ホンダ N-BOXの牙城をダイハツ、スズキは崩せるのか!?

それでも軽“総販売”でホンダが勝てない理由

N-BOXより背が低く、ワゴンRやムーヴのライバルとなるN-WGN
N-BOXより背が低く、ワゴンRやムーヴのライバルとなるN-WGN

 ただし、2つ目に挙げた軽自動車の総販売台数となれば話は変わる。2017年11月でも、ホンダの軽自動車販売は2万9541台で、ダイハツの4万8604台、スズキの4万4404台に比べると61~67%にとどまるからだ。

 そして当分の間、これ以上増えることはない。理由はN-WGNとN-ONEに効果的なマイナーチェンジを施すのは難しいからだ。

 この2車種が最も欲しい装備はホンダセンシングだが、開発者によると「ホンダセンシングを装着するには車両を抜本的に造り替える必要があり、マイナーチェンジでは対応できない」という。

 そして、N-WGNの発売は2013年だから、N-BOXと同じモデルサイクルと仮定すれば、次期型の発売は2019年。当分の間、N-WGNは販売台数を伸ばせず、実質的にN-BOXだけがホンダの売れ筋軽自動車になる。

 そうなるとホンダの軽自動車販売は、さほど強力とはいえない。N-BOXはスペーシア/タント/デイズルークスなどに勝てても、N-WGNはワゴンRやムーヴに負けるからだ。

ホンダにはないダイハツ、スズキの“軽魂”

“庶民の道具”軽の本流をいくアルトとミライース
“庶民の道具”軽の本流をいくアルトとミライース

 また、ホンダが本気で軽自動車市場に取り組むなら、アルトやミライースに相当する低燃費と低価格を特徴とした車種もそろえねばならない。

 アルトやミライースは、公共の交通機関が未発達な地域で高齢者の移動を支えるなど、福祉車両に近い使われ方をしている。一種の社会正義が伴う「世の中のためになるクルマ」だ。

 アルトやミライースは薄利多売で商売になりにくく、同様の車種を日産と三菱は用意していない。

 しかし本気で軽自動車に取り組むなら、避けられないラインナップだ。N-BOXなど付加価値の高い車種だけそろえて要領良く稼いでいるうちは、ダイハツやスズキのような「本物の軽自動車屋」にはなれない。

 いい換えればダイハツやスズキは、ミライースやアルトを造るために、タントやスペーシアも用意しているのだ。軽自動車には、そういう気持ちで取り組んでもらいたい。

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