■ロータリー復活があるとすれば……!?
いずれにしても、今後マツダがさらに価格ゾーンの高いプレミアムカー市場に進出するには、プレステージ性の高いモアパワーなエンジンが不可欠。
それを今のマツダのエンジンラインナップで実現するには、高性能な過給エンジンを開発するより他に方法はない。現状でも北米向けCX-9には2.5Lターボが搭載されているが、より本格的なハイテク高性能ターボの開発が水面下で進んでいても、ちっとも不思議じゃないのである。
こういう現実的な話とは別に、マツダの魂ともいえるロータリーターボの復活もありえる!という根強い噂もある。
環境と燃費に厳しい昨今の社会情勢を考えると、正直これはまだファンの願望の域を出ていないと思うが、2年前の東京モーターショーに出品された“RX-VISION”みたいなコンセプトカーを見せられると、すわ「ロータリースポーツカーがRX-9として復活か?」と夢を見てしまう。
ちょっと前の出願になるが、ターボをエンジンの上にマウントした新しいロータリーエンジンの特許も公開されていて、これは明らかにエンジン搭載位置を下げることを主眼とした、スポーツカー向けのレイアウト。
「これなら、あの低い”RX-VISION”のボンネットにぴったり収まるじゃん!」と、どんどん妄想がふくらんでしまうわけだ。
個人的には、スポーツカー用としてロータリーエンジンを復活させるには、超高性能な少量生産車(たとえば、4ローター600psとか)でないと難しいと思っているのだが、それでもやっぱり「もしかしたら…」と期待しちゃうよね。
マツダの偉い人と話をしてみると「マツダの魂として、なんらかのかたちでロータリーエンジンは存続させたい。
でも、事業としての採算性を考えると、ことはそう簡単じゃない。レンジエクステンダー用としてまったく新しいエンジンを起こしたのも、あらゆる可能性を探るという意味がある」というお言葉。
軽々しく「ロータリースポーツカー復活!」とは言えないお家の事情があるようだ。
最近はインターネットのおかげで特許データに簡単にアクセスできて面白いのだが、そこであらためて気づくのは「大半の特許は製品化されることなく消えてゆく」という事実。
ロータリーターボの特許、できればなんとか製品化して世に出てきてほしいものであります。 (マツダ新型ロータリーの関連記事はこちらから)
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