近年はすっかりSKYACTIVのイメージがついたマツダ。ディーゼルエンジンのイメージもすっかり定着しているが、やっぱりマツダといえばロータリーでしょ!! というクルマ好きは数知れず。
そんなマツダのロータリー開発が順調なようで、国内外の特許では「ロータリー」と「シーケンシャルターボ」の文字が見え始めた。そうなったらRX-7復活か、なんて思いたくもなるのがクルマ好きってもん。
そこでメカ好きな鈴木直也氏に聞いてみました。出るんですか、ロータリースポーツ?
文:鈴木直也/写真:マツダ、ベストカー編集部
■マツダはターボ好き!! 特許もターボ関連が多数
ミスター・スカイアクティブの人見光夫さん(常務執行役員・シニア技術開発フェロー)は、いわゆるダウンサイズターボに否定的。
ご本人は「シリンダー数を減らさず、ただ排気量を小さくしただけのターボじゃ、実用域の効率は上がらなと言ってるだけです」と否定するが、それでも「マツダはターボあんまり好きじゃないみたいネ」という印象は残る。
ところが、特許の出願などをみてみると、意外やマツダは新しいターボ技術の開発に熱心。最近もターボ周辺の新しい断熱構造の特許<A>や、新しいシーケンシャルターボの特許<B>、あるいは電動スーパーチャージャーと組み合わせたトリプルチャージャーの特許<C>などが話題になっている。
このうち、<A>と<B>はスカイアクティブ・ディーゼル用と思われる。マツダは新しいCX-8で2.2LスカイアクティブDをマイナーチェンジし、シーケンシャルツインターボのうち大きい方のタービンを可変ジオメトリー化した。
これには「シーケンシャルツインで、なおかつ可変とはスゴイ!」と驚いたのだが、最近のターボ技術は急激に進化していて、BMWなどは直6ガソリンでシーケンシャルツイン×2のクアッドターボを開発中らしい。
つまり、量産ディーゼルとしてはマツダはターボ技術の最先端をいっているし、今後の発展についても着実に特許を押さえている、そう評価できるわけだ。
いっぽう、クルマ好きにとってより注目されるのは<C>のトリプルチャージャーだろう。これは明らかにFR用の縦置きユニットを前提としたレイアウトで、東京モーターショーに展示された“VISION COUPE”に搭載される新エンジンでは?と、ホットな論争を巻き起こしている。
ターボの初期ラグをカバーするにはシーケンシャル化などさまざまな技術があるが、最近は電動スーパーチャージャーを組み合わせるのが流行り。
アウディやボルボはすでに量産化しているし、メルセデスの新いい直6もこの技術を搭載する。
とりわけ、48Vハイブリッドと組み合わせるとより強力なモーターが使えて効果的なので、それが一般化するとさらに採用車が増えそう。マツダも当然ながら48Vハイブリッド前提の技術と思われる。
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