政府が補助金の倍増を検討!! 世界のEV普及策とはどう違う!? EV普及のカギとは何か!?


■日本でもEVの普及は進むか!? その期待と課題

 こうした欧米の社会情勢に比べ、日本市場でのEVの近未来はどうなのだろう。

 先般、日本EVクラブが有明でEVフェスティバルを開催し、そのEV試乗会への来場者のなかで、20台半ばの若者が運転免許証を取得してから買った最初のクルマがEVだと語っている。なおかつ、エンジン車に乗る気はないとも。既存の新車販売でもハイブリッド比率は半分以上、あるいは6~7割という車種もあるくらい、電動化されていないエンジン車を選択する人が減っている実情がすでにある。

 しかし、EVの普及には大きな課題が目の前にある。それは、集合住宅の管理組合の存在によって、マンションなどの駐車場に普通充電器を設置できないことだ。この問題は、10年前に初代リーフが発売されて以降まだ解決されずにいる。これがEV普及の足かせになっている。

管理組合の同意を得なくても充電器をマンションに設置できるように法整備をすれば、EVの普及はもっと早く進むだろう

 EVは自宅で充電するのが基本であり、ガソリンスタンドに立ち要るように急速充電器で充電することは、時間を要するだけでなく、リチウムイオンバッテリーへの負荷という点においても合理的でないからだ。

 自宅を満充電で出発し、目的地で用事を済ませたり宿泊したりする間に、再び普通充電するのがEVにもっとも優しい充電方法である。急速充電は、その途中でどうしても電気が足りなくなったとき、やむを得ず行う充電方法なのだ。なおかつ、目的地に到着できる分だけ充電すればいいので、必ず30分止まっていなければならないことはない。

 また目的地とは、必ずしも仕事先や宿だけでなく、食事をするレストランや、買い物に立ち寄る店なども含まれ、そこで滞在する1~2時間でも普通充電をすれば足を延ばせる。

 以上のように、わざわざ充電するのではなく、寝ていたり、食事をしたり、買い物をしたり、仕事をしたりというように、用意を済ます間に充電できるのがEVの最大の特徴で、ガソリンスタンドに立ち寄るように、あえて燃料補給のため寄り道をしなくていいのがEV利用の快適さであるのだ。

 その基本となる自宅での充電が、集合住宅でできない現状は大問題だ。補助金や減税政策だけではその壁を乗り越えられない。2050年の温室効果ガスゼロを目指すなら、EV普及のため、たとえばEV充電器の設置に関しては管理組合の同意を得なくてもできるような、特例措置を法制化するなどを行わなければ、目標達成は不可能なのである。

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