【ロードスター、GT-R…】あの名門スポーツカーの「最新」は「最高」なのか


■ホンダ シビックタイプR 現行型登場2017年9月

 同じパフォーマンス志向でも、目指す水準が「クラス最速」だとちょっと判断に迷うところがある。

 最新のシビックタイプRはFFニュル最速を競うなどパフォーマンスはダントツ歴代最高。じっさいに乗っても強烈なトラクションとリアのスタビリティに圧倒されるし、トルク特性の素晴らしさも特筆もの。エンジンもシャシーも文句なく世界トップレベルだ。

 ところが、高性能ながらあまりにも扱いやすいゆえに、逆に「初代シビックタイプRも良かったよなぁ」という記憶が蘇ってくる。

 1.6L、VTECの高回転域の叫び。軽くコンパクトなボディによるキビキビ感あふれるフットワーク。まさに“ホットハッチ”という表現がふさわしい軽やかででエキサイティングなドライビング感覚。

 GT-Rじゃ最初からパフォーマンスを100%引き出そうなんて気にならないが、シビックタイプRだとちょっと振り回してみたくなる。

 そうなると、日本のワインディングでは最新のシビックタイプRでもオーバースペックで、初代の軽快さに一票を投じたくなってしまうのだ。

■スバルWRX STI 現行型登場2014年7月

 スポーツカーがブランドを確立するにはパフォーマンスだけでは不十分で、ある種の“物語”が必要。

 たとえば、WRX STIだったらそれはWRCチャンピオンというタイトル。これがあるとないとじゃ大違い。モータースポーツにおける勝利の記録は、このクルマを所有する喜びのひとつになっている。

 そうなると、ランエボと熾烈な戦いを演じていたGD系後期あたりが、WRXの最高に輝いていた時代ということになる。個人的にもペター・ソルベルグがチャンピオンを獲った2003年モデルの印象は未だ鮮烈だ。

 最新のWRXはいまや高級スポーツAWDといった風情で、モータースポーといえばニュル24時間に出る程度。すっかり落ち着いちゃった感があるのがちと寂しい。

 業績絶好調のスバルだけに、そろそろWRCに復帰する素ぶりくらい見せてもいいと思うのだがいかがだろう。

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