環境規制が厳しくなり、世界的に電動化の流れができたことで、自動車メーカー各社もぞくぞくと新型EVを登場させてきている。国内メーカーでも日産『アリア』、ホンダ『ホンダe』、レクサス『UX300e』、そしてマツダが発売した『MX-30 EV』がある。
海外メーカーも今後日本にEVを投入することが決まっており、群雄割拠の時代へと突入すると予想されるが、そんなメーカー各社の中でどこが頭ひとつ抜け出すことができるのか? 各社の現在地と期待値を考察していきたい。
文/国沢光宏
写真/VW、MAZDA、NISSAN、SUBARU
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■ヨーロッパは普及に本腰! EVはゲームチェンジャーになり得る
ヨーロッパは相当の勢いで電気自動車の普及が始まったように思う。2020年12月におけるEU27カ国の販売台数を見るとVWの電気自動車『iD.3』が総合で2位にランクされている。3位はテスラ『モデル3』です。
調べたところ、日本の通勤手当に相当する「カンパニーカー」(会社が社員に通勤用のクルマを貸与する社会システム)に採用されてます。
ヨーロッパでは電気自動車に対し各種の補助金が出る。加えて電気自動車をカンパニーカーとして使うことも推奨されているし、そのほうが企業イメージだってよい。カーボンフリーを訴えるグレタさんにも怒られないですから。そんなこんなでイッキに電気自動車が売れ筋になってきた。ヨーロッパを見ているとゲームチェンジ感が強い。
翻って我が国を俯瞰すると、電気自動車に行こうとするエネルギーは少ないように思う。そればかりか、メディアも「電気自動車が増えると電力不足になる」に代表される忌避論が主流。加えて車両価格が高く、燃費の良いハイブリッド車に勝てていない。電気自動車の市販で先行した日本ながら、今や完全に後進国となりつつあります。
そんな状況ながら、国産車でも少しずつ電気自動車のラインアップが増えてきた。2020年秋に発売となった『ホンダe』を始め、レクサス『UX300e』、そしてマツダ『MX-30 EV』。夏前には日産『ARIYA(アリア)』といった具合。スバルもトヨタと組んで本格的な量販を狙うCセグメントの電気自動車をスタンバイ中。以下、直近の国内の動きをまとめてみよう。
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