スイフト、シエンタならガソリンとハイブリットのどちらが得? 損? 


 「ハイブリッドもガソリン車もある」。そうした車において普段スポットライトが当たるのは、“華”のあるハイブリッド車のほうだ。

 しかし、多くの場合、そんな車種には求めやすい価格のガソリンエンジン車が設定されている場合が多い。少しばかり地味で質素なガソリンエンジンモデルだが、なかなか優秀な経済性のモデルも多数存在!

文:渡辺陽一郎/写真:編集部、HONDA、SUZUKI


ガソリン車とハイブリッド車の実質的な価格差は?

 エコロジーは損得勘定では語れないが、車は高額商品だから、ユーザーにとって経済性は軽視できない。

 ハイブリッド車の価格は、ノーマルエンジン車に比べると一般的に30~50万円高く、この価格差をどの程度の距離を走れば燃料代の差額で取り戻せるのか。そこも気になるだろう。

 損得勘定を計算する時は、まずハイブリッドとノーマルエンジン搭載車の「実質的な価格差」を調べる。

 カタログの巻末やウェブサイトに掲載される装備品表を見て、装備が似通ったハイブリッドとノーマルエンジン車のグレード同士を比べるとよい。

 知りたいのは「ハイブリッドの価格がいくら高いか」だから、必ずしも購入するグレードで比べる必要はない。比較のしやすさを優先させる。

 ハイブリッドにアルミホイール、ノーマルエンジンにはスチールホイールが装着されている時は、価格差からアルミの金額を差し引く。価格差が40万円で、ハイブリッドにオプション価格が5万円のアルミホイールが標準装着されていたら、実質的な価格差は35万円に縮まる。

トヨタ シエンタもガソリン車とハイブリッドをともに揃える車種のひとつ。ガソリン車は1.5L、ハイブリッドは1.5L+モーターのTHSII
トヨタ シエンタもガソリン車とハイブリッドをともに揃える車種のひとつ。ガソリン車は1.5L、ハイブリッドは1.5L+モーターのTHSII

 さらに、エコカー減税の違いも考慮する。メーカーのホームページには見積りサイトがあって税額を計算できる。前述の例で減税額の違いが3万円とすれば、35万円から3万円を差し引いた32万円が、最終的な実質価格差だ。

 次は1km当たりのガソリン価格を算出する。JC08モード燃費の85%を実用燃費と仮定して、今ならレギュラーガソリン価格は1L当たり140円と考えれば良い。

ハイブリッドのJC08モード燃費が30km/Lであれば……

・140÷(30×0.85)=5.5円/km

ノーマルエンジンのJC08モード燃費が20km/Lであれば……

・140÷(20×0.85)=8.2円/km

 つまり、ハイブリッドとノーマルエンジンでは、1km当たり2.7円の差額が生じる。

 そして、先に算出した「32万円(実質価格差)÷2.7円=11.9万km」が、ハイブリッドとノーマルエンジンの実質差額を燃料代の節約で取り戻せる距離だ。

 あくまでも大雑把な概算だが、参考にはなるだろう。

 全般的な傾向として、ボディサイズやエンジン排気量の大きな高価格車ほど、ハイブリッドの価格差を短い距離で取り戻すことができる。

大型車はハイブリッドが「有利」

クラウンロイヤル
クラウン 「2.5 ロイヤルサルーン」の価格は447万6670円、「ハイブリッド ロイヤルサルーン」の価格は502万2000円。その価格差は54万5330円だ

 例えば、クラウン ロイヤルサルーンで、ハイブリッドと2.5Lエンジン車を比べると、4~5万kmでハイブリッドとノーマルエンジン車の価格差が埋まる。

 車両価格の差額は50万円を超えて、装備の違いを補正しても約48万円の違いが残るが、まずエコカー減税で10万円以上の差が付くからだ。さらに燃料代の差額も大きい。

 ハイブリッドにとって好条件が多く、比較的短い距離で取り戻すことが可能になった。

 逆にボディやエンジンの排気量が小さく、価格の安い車種は、ハイブリッドの価格差を取り戻すのが難しい。

 ノーマルエンジンとハイブリッドの価格差は、少なくとも20万円前後に達する。その割にコンパクトな車種では、ノーマルエンジンも燃費を重視して開発され、燃料代の差が開きにくいからだ。

 いい換えればコンパクトな車種では、1.2~1.5Lのノーマルエンジン搭載車のほうが、ハイブリッドよりも経済的な場合が多い。

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