スーパーフォーミュラは日本最高峰のフォーミュラだが、そこにはベテランと若手のせめぎあいがある。
スーパーフォーミュラ最速こそ日本最速のドライバーであり、もちろんドライバーは頂点を目指すのみだ。
そんなスーパーフォーミュラ、参戦2年目の若武者がかなりのハイペースで表彰台を獲得している。
彼の名は大湯都史樹(おおゆ・としき)。ホンダ系のドライバーとして育ってきた彼がいま見ているのはいったいどのような景色なのだろうか。
文/段純恵、写真/HONDA
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■SF2季目の戦い
今季はもちろんタイトル争いに加わることが目標です。
でもいろんな要素があるんで、チャンピオン獲りはなかなか難しい。一発のタイムはとりあえず出せるんですけど、決勝でのペースが……。
タイヤも、去年の最終戦みたいに気温が低い時はいいんですけど、いまくらいに気温が上がってきた時のパフォーマンスがちょっと。そこをなんとかうまく良いところを探してやっていくしかない。
去年といまのボクで変わったところですか? もちろん、ミスも少なくなって余裕はできるようになりましたけど、レースに対する心構えみたいな部分は変わってないです。
ただ、なんだろうな、去年は戦い方というのがわかってなかったかな。基本、ボクはイケイケなんですけど(笑)、去年はここは行ってもいい、ここでは無理をしちゃいけない、みたいなところが経験としてわかってない部分もあった。
レースになった時のライバルとのスピード感だとか、なんだろ、感覚的な慣れとか、スーパーフォーミュラのレースのやり方が、それまでのF3(いまライツですけど)とのやり方と違ったりするので、そこのリズムが去年はうまく噛み合ってなかったんじゃないかな。
去年の前半中盤でのミスっていうのはぜんぶ原因が違ってて、ひとつひとつクリアしたんですけど、また何が違うところで『そんなことふつうやる?』っていう、ボクも誰も考えてないようなことが起きちゃう。ああダメだ、次はそういうことないようにしよう、の繰り返し。
でも自分のなかでは着実に成長できてるなという実感はあって、それが第6戦で実って、周囲の支えもあって優勝できて、そこからいまに至ってます。
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