自己分析力高いぞ!! SF2年目大湯都史樹が見ている世界


 スーパーフォーミュラは日本最高峰のフォーミュラだが、そこにはベテランと若手のせめぎあいがある。

 スーパーフォーミュラ最速こそ日本最速のドライバーであり、もちろんドライバーは頂点を目指すのみだ。

 そんなスーパーフォーミュラ、参戦2年目の若武者がかなりのハイペースで表彰台を獲得している。

 彼の名は大湯都史樹(おおゆ・としき)。ホンダ系のドライバーとして育ってきた彼がいま見ているのはいったいどのような景色なのだろうか。

文/段純恵、写真/HONDA

【画像ギャラリー】2020年はルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞!! 若武者・大湯都史樹が目指すもの


■SF2季目の戦い

2季目をむかえた大湯は確実に成長している

 今季はもちろんタイトル争いに加わることが目標です。

 でもいろんな要素があるんで、チャンピオン獲りはなかなか難しい。一発のタイムはとりあえず出せるんですけど、決勝でのペースが……。

 タイヤも、去年の最終戦みたいに気温が低い時はいいんですけど、いまくらいに気温が上がってきた時のパフォーマンスがちょっと。そこをなんとかうまく良いところを探してやっていくしかない。

 去年といまのボクで変わったところですか? もちろん、ミスも少なくなって余裕はできるようになりましたけど、レースに対する心構えみたいな部分は変わってないです。

 ただ、なんだろうな、去年は戦い方というのがわかってなかったかな。基本、ボクはイケイケなんですけど(笑)、去年はここは行ってもいい、ここでは無理をしちゃいけない、みたいなところが経験としてわかってない部分もあった。

 レースになった時のライバルとのスピード感だとか、なんだろ、感覚的な慣れとか、スーパーフォーミュラのレースのやり方が、それまでのF3(いまライツですけど)とのやり方と違ったりするので、そこのリズムが去年はうまく噛み合ってなかったんじゃないかな。

 去年の前半中盤でのミスっていうのはぜんぶ原因が違ってて、ひとつひとつクリアしたんですけど、また何が違うところで『そんなことふつうやる?』っていう、ボクも誰も考えてないようなことが起きちゃう。ああダメだ、次はそういうことないようにしよう、の繰り返し。

 でも自分のなかでは着実に成長できてるなという実感はあって、それが第6戦で実って、周囲の支えもあって優勝できて、そこからいまに至ってます。

■プロのドライバーとして目指すもの

昨シーズンは『ザ・若手』で毎戦ウキウキだった、と大湯。走りや結果にもそれが表れていた

 やはり去年は『ザ・若手』というか(笑)、毎戦ウキウキというか、そういった部分もありました。でも今年、いや去年の終盤くらいから、国内の両トップカテゴリーで走るドライバーとして自分をどれだけ表現できるか、自分がどういうふうに見られたいか、っていうことを考えるようになりました。

 理想のドライバーですか? ロベルト・クビサの走りは好きです。あとキミ・ライコネン、ルイス・ハミルトン。一番はライコネンですかね。走りだけじゃなく、人柄としてもだし、レースを戦ううえでのモチベーション、見せ方をふくめて一番好きです。

 海外は、もちろんボクも行きたいし、まだ狙える年齢だと思う。ただ、あの、ボクの夢はレーサーとして一流になりたいんですよ。わかります? ただ速いだけじゃなく、クルマを走らせる運転手として一流になりたい。

 海外に挑戦すれば、結果を出せるという自信も自分にはある。チャンスがまだ巡ってきてないだけで、行かせてもらえればF1だろうがなんだろうが、そのクルマを最高に走らせる。

 ただボクのなかで、単純にF1に行ったら夢達成か、と言うとそうじゃない。行けなかったから達成じゃないのかというと、それも違う。

 F1は昔からの夢だし、乗れることなら乗りたい気持ちはずっとあります。でもF1がすべてじゃない。耐久でもN1でもドリフトでもラリーでも、こんなところでも停められます!みたいな駐車のプロでもいい(笑)。

 アイツに任せておけば何でも完璧にやってくれる、何を任せても一流だよね、最大限のパフォーマンスを出せるよね、って思われるドライバーになりたい。見ている人が感動して、その人の記憶に残るくらいのパフォーマンスを示せるドライバーになりたい。

 そういう意味でいったらライコネンがそうだし、フェルナンド・アロンソも三大レースに出てもちゃんと速かったりしてスゴいと思います。けど、アロンソを好きかどうかは、またちょっと別の話かな(笑)。

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