■プロのドライバーとして目指すもの
やはり去年は『ザ・若手』というか(笑)、毎戦ウキウキというか、そういった部分もありました。でも今年、いや去年の終盤くらいから、国内の両トップカテゴリーで走るドライバーとして自分をどれだけ表現できるか、自分がどういうふうに見られたいか、っていうことを考えるようになりました。
理想のドライバーですか? ロベルト・クビサの走りは好きです。あとキミ・ライコネン、ルイス・ハミルトン。一番はライコネンですかね。走りだけじゃなく、人柄としてもだし、レースを戦ううえでのモチベーション、見せ方をふくめて一番好きです。
海外は、もちろんボクも行きたいし、まだ狙える年齢だと思う。ただ、あの、ボクの夢はレーサーとして一流になりたいんですよ。わかります? ただ速いだけじゃなく、クルマを走らせる運転手として一流になりたい。
海外に挑戦すれば、結果を出せるという自信も自分にはある。チャンスがまだ巡ってきてないだけで、行かせてもらえればF1だろうがなんだろうが、そのクルマを最高に走らせる。
ただボクのなかで、単純にF1に行ったら夢達成か、と言うとそうじゃない。行けなかったから達成じゃないのかというと、それも違う。
F1は昔からの夢だし、乗れることなら乗りたい気持ちはずっとあります。でもF1がすべてじゃない。耐久でもN1でもドリフトでもラリーでも、こんなところでも停められます!みたいな駐車のプロでもいい(笑)。
アイツに任せておけば何でも完璧にやってくれる、何を任せても一流だよね、最大限のパフォーマンスを出せるよね、って思われるドライバーになりたい。見ている人が感動して、その人の記憶に残るくらいのパフォーマンスを示せるドライバーになりたい。
そういう意味でいったらライコネンがそうだし、フェルナンド・アロンソも三大レースに出てもちゃんと速かったりしてスゴいと思います。けど、アロンソを好きかどうかは、またちょっと別の話かな(笑)。
■将来の夢
そのためにいま、SFで結果を出さないといけない。ボク自身は速さに一番こだわってますけど、運転技術ってところで、速さがあるドライバーは技術も上ってことになると思う。
だから速く走るためのドライビング技術の追求はずっと続けてます。世界中のレースやオンボードの映像から、いろんなクルマの、人によって走らせ方や癖がいろいろあるのを研究して、ボクの基本ベースのドライビングスタイルに少しでも取り入れたり、自分の得意ではない部分の改善につなげたり。
レースのことを考えない日はないです。一日のうち起きてるのが12時間くらいとして、ずっと何かしら考えてる。何もない休みの日でも、トイレで用を足してる時とかも(笑)パっと次のレースどうしよう、何をしようかって頭に浮かんで、考えてますね。
遠い将来レースを引退したら何をしたいかですか。それはそんなに遠い将来じゃない気がします。自分のパフォーマンスが最大限から落ちたらやめようと思ってるんで。中嶋大祐さんがスパッとやめたじゃないですか。ボクもああいう形でやめたい。
レースも好きですし、来てくれるファンの人たちもすごく好きなんですけど、自分が一番輝ける時に終わりたいなと。
もちろんまだ10年や15年はレースを続けると思いますが、その後はレースの経験を活かした何かはやりたい。織戸学さんが自分でパーツを売ってたりとかしてて、それは『織戸学』というブランドがあってそれで成り立ってる。ボクもそれと同じことをやりたいわけじゃないけど、方向として、良い。
何をやるか、具体的には何も決まってないですけど、ボクはそういう自分の将来像を、すごくイメージしてますね。
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