■中古車市場に流通こそするが、将来的には高騰必至
現在、現行型シビックタイプRの中古車の流通台数は約63台。2021年1月の時点では約43台だったので増加している。内訳を見てみると、1月時点では前期型が42台、後期型が1台という割合だった。しかし現在は前期型が約50台、そして後期型が約13台と2020年10月以降の後期型の中古車が市場に出回っているのだ。
この動きにリンクして、中古車の平均相場は1月の時点では約462.5万円だったが、現在は、約476.5万円へと値上がりしている。価格帯も1月は約399万~約539万円だったが、現在は約385万~約850万円と幅広くなっている。さらに前期型の平均価格は約484万円、後期型の平均価格は約675.1万円と前期型でも新車時価格を上回っているが、後期型は平均でも約1.5倍のプレミアム価格となっているのだ。
今のところ、200台限定のリミテッド・エディションの中古車は流通していないが、もし流通したら、900万円以上のプライスが付くことは間違いない。
個人的には、こうしたプレミアム価格は本当に欲しい人にとっては手が届かなくなってしまうので、望ましいことではないが、ユーザーの「こんなクルマは2度と出てこない」「今乗らないともう乗れない」という心理が、中古車の需要と供給のバランスを崩して、中古車の高騰に結びついてしまうのである。
中古車は定価がないため、販売する側と購入する側が納得する価格で取引されるので、こうしたプレミアム価格は仕方ないが、シビックタイプRやスバル『WRX STI』のようなスポーツモデルが軒並み値上がりして手の届かない存在になってしまうのは、寂しい気もする。
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