【番外コラム】今見れば“ムムム…!?”だけど当時は輝いていた昭和のカーオーディオ
今の時代、スマホを接続すればいつものお気に入りの音楽がクルマのなかでもどこでも聴けちゃうのでありがた味が減っちゃったけど、クルマと音楽ってのは切っても切れない縁深いものでした。ベストカー読者の50代以上の人だったら、若かりし頃、大量のカセットテープをクルマに積んで、高級カーコンポで音楽を楽しんだって人、多いはずですよね!?
とはいえカーステの歴史は古いようで新しく、クルマの中で好きな音楽を好きな時に本格的に聴けるようになったのは1967年フォードサンダーバードに8トラックデッキが搭載されて以降といっていいだろう。1960年代後半~1970年代中盤頃の日本車でカーオーディオ、カーステといえばこの『8トラ』だった。平べったく分厚い筐体にエンドレステープが組み込まれたカセットテープをガチャリとデッキに差し込んで音楽を再生するのだが、それまでAMラジオしかなかった車内で好みの音楽を聴けるというのは画期的なことだったのだ。ただ、この8トラカセットは早送りや巻き戻しができず、また、レコード盤を買うがごとく録音されたカセットを買わねばならなかった。
いわゆるカセットテープを再生可能なデッキがカーステ用に登場した1976年頃。今では『カロッツェリア』ブランドで知られるパイオニアが『ロンサム・カーボーイ』なる名称で本格的なカーコンポを発売した。この後1980年代はアルバイン、ケンウッドなどからも高級カーオーディオが相次いで登場し、まさに百花繚乱。ヘッドユニットをベースにアンプやスピーカーなどを好みに合わせて組み合わせる、まさに家庭用オーディオと同じ感覚。
1990年代に入るとカーナビが台頭し、2DINスペースはモニターに占領されカーコンポの様相は一変。カセットテープからCD、MD時代を経て現代へ。CD時代には10連装デッキなんてのもありましたな。
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