■3気筒のNA(自然吸気)エンジン
軽自動車用についていえば「判別しがたし!」ということになります。目隠しテストされたら、普通の人より少しはマシな評価&判断能力を持っているつもりの私ですら違いがわからないワな、という強い自信ある。660ccという小さい排気量だと3気筒特有のビート音や振動も強く出ないのだろう。特にターボ付けちゃうと、乗り比べてもわからないほど。結果として自動車メーカーのエンジン担当者も、これといった振動騒音対策を打たない、と予想しておく。個性もなし!
けれど1000ccを超えると差が出てくる。最も上手なのは日産。アイドリングこそ3気筒特有の「揺れ」を感じるものの、走り出してしまうとほとんどわかならい。だからこそノートeパワーのように発電機用エンジンとしても使えるんだと思う。トヨタ(ダイハツ製)の3気筒についちゃ1000ccという排気量が味方してるかもしれない。むしろ4気筒よりトルク感あって好ましい。「う~ん」なのが三菱。アイドリングから高速巡航まで「3気筒ファンにすすめておく!」でございます。
(国沢光宏)
■スバルEJ20型エンジン 同じ型式でも現在と初代レガシィでは違う
スバルファンを魅了してやまない名機EJ20がデビューしたのは1989年。初代レガシィから搭載され28年になるが、現行型のWRX STIに搭載されるユニットと比べると、1994ccの排気量とボア×ストローク比が92×75mmであるという基本レイアウト以外はほとんどすべてが刷新されている。
そもそもスバルのエンジンの場合、EJ20という型式は同じでもターボとNAがあったりするなど、過去28年の間には数え切れないほどの仕様違いが存在する。
例えば初代WRXの前期型用と後期型用でさえ、ピストンやバルブなどの主要部品で互換性のあるものはほとんどないなど、最強のターボ版ではデビュー後数年ですでに別物化しているのだ。
いっぽう、現在のスーパーGTで使われるモータースポーツ向け最強仕様のEJ20はWRC時代から受け継がれたもので、世界チャンピオンを獲得した実績と信頼のあるユニットを延々と磨き続けている。
(マリオ高野)
■トーションビームサスペンションの乗り心地
トーションビームといえば、コンパクトカー御用達の「シンプルでコストのかからないサスペンション形式」である。代表格が歴代フィットや先代プリウス。極めてキャンバー変化少なく安定性という点では優れている半面、フリクションの大きい大容量ブッシュを使わなければならないため(フィットなどダンパー外してトーションビームだけ動かすと超シブいです)、乗り心地で厳しい傾向。
ただ使っているダンパーによって乗り心地はずいぶん違う。やはりショーワ製と組み合わせている車種がいい。KYB製だとトーションビームの弱点を目立たせてしまう。ベストなトーションビームはテネコ製のダンパー使うスイフトスポーツ。ザックス使うVWゴルフもすばらしい!
(国沢光宏)
■輸入車の2Lターボはどれも同じ?
輸入車のターボには、エンジンやタービンは基本的に共通だが、制御ソフトと過給圧を変えてパワーやトルクを高めた仕様がある。同じ2Lターボでも、メルセデスベンツのE200とE250、C200とC250、BMWの523iと530iなどは、いずれもチューニングが違って性能も異なっている。
同じエンジンでも価格差が開き、E200とE250のワゴンアバンギャルドスポーツではE250が39万円高い。装飾が異なりヘッドアップディスプレイも加わるが15万円程度の違いだ。残りの24万円はチューニングの変更に基づく。排気量が細かく違った自然吸気の時代が懐かしい。
(渡辺陽一郎)
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