コペンも生き残れない? ダイハツの軽自動車がこれから続々と消えるかもしれない!

コペンも生き残れない? ダイハツの軽自動車がこれから続々と消えるかもしれない!

 新車ディーラーを中心に取材している自動車ジャーナリストの遠藤徹氏によると、ダイハツは今後、軽自動車の商品ラインアップを再編する方向で検討しているという情報を販売店から入手したという。

 このラインナップの再編によって、現在の車種数を大きく削減することになりそうだというのだ。今、ダイハツはなぜ車種整理が必要なのか? そして、現在のラインナップから消えるダイハツの軽自動車はどれなのか?

文/遠藤徹  写真/DAIHATSU、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】ダイハツのラインアップ再編で消えるかもしれない惜しむべき軽自動車たち


■ダイハツの軽は車種数が多いのに販売は低調

 今後数年以内にダイハツは軽自動車の商品ラインアップを再編し、車種を大幅に削減する可能性がある、という有力情報が販売店筋に流れている。ダイハツは今、軽自動車の販売が頭打ち傾向にあるのと、政府が2030年代までに純エンジン車をなくすという方針に対応する狙いがある。

 ダイハツはこれまで、軽自動車販売のトップを維持するため、軽自動車の商品ラインアップの拡充&多極化を進めてきた。

 乗用車のラインアップは、ダイハツブランドのオリジナルモデルだけでもタントをはじめ、ムーヴ、ミライース、ミラトコット、ムーヴキャンバス、ウェイク、タフト、キャスト、アトレーワゴン、コペンの10車種にも及ぶ。

 これに対してライバルのスズキは7車種、ホンダは4車種、日産は2車種、三菱自動車は2車種と大きな差がある。

 ところが今年1~5月の全軽乗用車の販売累計を見ると、ダイハツが18万5897台(前年同期比24.1%増)に対してスズキは19万8120台(29.7%増)で、スズキのほうが1万2223台も引き離して販売トップになっているのである。

 商用車を含めた軽自動車トータルでもスズキが25万2650台、ダイハツが25万87台とわずかにスズキがリードしている。

 この違いは何か。ダイハツの各主軸モデルが古くなり、販売が頭打ち傾向にあるのと、車種が多過ぎてダイハツの車種同士が食い合うような状況になっているなどが要因としてあげられる。

 例えば両側スライド開閉のワゴンタイプではタント、ウェイク、ムーヴキャンバス、アトレーの4車種もあるし、ムーヴ、ミラも複数の車種があり、競合状態にある。一方のスズキは各ジャンルのコンセプトを明確に分けて、それぞれのニーズに合わせたラインナップづくりをしている。

2019年にモデルチェンジした4代目のダイハツ『タント』。初代は元祖スーパーハイトワゴンで、2代目からミラクルオープンドアを採用して他車と差別化している
2016年に発売された『ムーヴキャンバス』。売り上げは好調を維持しているがタントと競合しているのはたしか

■すべての車種を電動化するには無理がある

 今後ダイハツで車種整理の必要が生じそうである理由は、政府が打ち出している脱炭素社会の実現にある。その一環として「2030年代までに純エンジン車をなくす」という目標設定が掲げられているためである。

 スズキ、日産、三菱自動車は軽乗用車のマイルドハイブリッド車を実用化していて、また日産、三菱自動車は軽自動車ベースの電気自動車を開発中であり、電動化では先行している。ホンダも登録車でハイブリッド車を実用化しているので、軽自動車への応用は技術的にほぼめどをつけているといえる。

スズキ『ワゴンR』はマイルドハイブリッドを採用している

 ダイハツはどうか。独自開発とトヨタからの技術導入の両面で開発を進めているが、まだ実用化には至っていない。

 「EV走行可能なストロングハイブリッド方式で1.3Lガソリン車、それに660ccの軽自動車も開発を進めている」とダイハツの企画開発本部関係者筋が明らかにしている。しかし、この際ネックになるのは数多い車種のすべてを電動化することである。

 ダイハツの軽自動車は車種が多いので可能なかぎり車種を絞ったほうが対応しやすいのは当然である。プラットフォーム&エンジンなど基本コンポーネンツがひとつでも、装備、ボディタイプ、ドア数、駆動系が異なると車重やパワートレーンのレイアウトに大きな差が生じてくる。そのため、ハイブリッドなどの電動化はすべての車種への対応が難しいのである。

 特にストロングハイブリッド化は「タントなどの車重が嵩むモデルのハイブリッド化は効果が出やすいが、ミライースなどの軽量なクルマには効果が少ない傾向がある」(ダイハツ開発関係者)という事情があり、車種を絞って対応せざるを得ないといった要因もあるようだ。

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