その昔のトヨタ車のトランクにはKTCの工具が搭載されていました。その作りはかなりいいもので、クルマは廃車しても工具は捨てずにキープしたものです。
しかし、現代の国産車からは車載工具と言われるものはほとんどなくなってしまいました。工具はまったく積んでおかなくてもいいのでしょうか?
文/諸星陽一
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【1】コンビネーションレンチ
まずはかつて積んであった工具を紹介しましょう。もちろん、メーカーや車種によって異なりあくまで参考ですが、このあたりの工具が基本セットと考えていいでしょう。
・10mm-12mm片口スパナ
・14mm-17mm片口スパナ
・プライヤー
・プラス/マイナスの差し替えドライバー
・ジャッキ
・ホイールレンチ
といったものです。
このキットを基本にして、せっかく揃えるのであればもう少しグレードアップしましょう。まず片口スパナはやめて、コンビネーションレンチにすることをおすすめします。
「コンビネーションレンチ」というのは、一端が片口スパナで、もう一端がメガネレンチになっているものです。ナットやボルトを扱う際にメガネレンチを使うとしっかりとレンチが掛かり、ナットやボルトの頭をナメにくくなります。
しかし、場所によってはメガネレンチが入りにくい場所や角度もあるため、片口スパナが必要なこともあります。
10mm、12mm、14mm、17mmの4種を用意するのが理想に思われますが、じつはそこまで必要はありません。14mmや17mmがあるとブレーキパッドの交換なども可能なこともありますが、車載工具としてそこまでは必要ないでしょう。スパナはコンビネーションレンチとして10mmと12mmがあれば充分です。
10mmはバッテリー端子を外すときに必要です。なにかの不具合でライトが消えない、ブレーキランプが点きっぱなしになった時などは、停車中にバッテリー端子を外しておく必要があります。バッテリー端子には12mmのボルト&ナットを使っている車種も存在します。
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