車内でも油断は大敵!! コロナ禍で車内での熱中症リスク倍増! 

車内でも油断は大敵!! コロナ禍で車内での熱中症リスク倍増! 

 車内なら熱中症なんて心配なし! とタカをくくっているのではないだろうか? 実は、それは大間違い。特に、コロナ禍で定期的な換気が求められるなか、熱中症の危険はたとえ運転中でもあり得るということを心してほしい。そこで、運転者だけではなく、同乗者を熱中症の危険から守る基礎知識を解説していこう。

文/室井 圭、監修/伊藤重範(医療法人三九会 三九朗病院 循環器内科専門医・総合内科専門医・医学博士)、写真/写真AC

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換気の徹底は諸刃の剣! コロナ禍の夏の車内は熱中症リスク高

車内でも油断は大敵!! コロナ禍で車内での熱中症リスク倍増! 
真夏や真冬は内気循環を多用しがちだが、換気が不十分になってしまうためコロナ禍の今は要注意だ

 コロナ禍では、車内換気は、1時間に最低でも1回、1回につき5~10分、窓を2箇所は開けて空気の通りを良くすることが推奨されている。さらに、今までは温度が下がるまでは外気導入、温度が下がったら内気循環モードの使用が推奨されてきたが、内気循環モードは車内での感染リスクを高める可能性が高いため、使用は控えることが好ましいという注意喚起が国土交通省から出されている。

 また、内気循環を続けると、車内の二酸化炭素濃度が高くなってしまい、眠気や頭痛が生じることもある。とはいえ、外気導入のままだとエアコンの温度設定をかなり下げないと車内温度は上昇してしまう。

 そこで注意したいのが熱中症だ。車内はこれまでのように快適な状態に保つことが難しくなり、いつの間にか体内の水分が奪われて、熱中症になってしまうリスクが高まるのだ。適正温度が保たれない環境下では、車内であろうが熱中症のリスクはつきまとうのだ。

 また、運転中はトイレが近くなるのを嫌い、水分をとらない人も多い。これも脱水状態を悪化させる原因となる。

オーバーヒートしやすい肥満体型は要注意! 

 熱中症とは、高温・多湿の環境に体が適応できず、体温が調節できなくなることで発生する。その結果高体温となり、さまざまな臓器が障害を受けてしまう。

 体内の熱を体外にすみやかに逃す機能(体温調節機能)を保つうえで大きな役割を果たすのが、汗と血液だ。体温が上昇して汗をかくと、皮膚から汗を蒸発させる時に発生した気化熱により体内の熱が放出され、それとともに体温が下がっていく。

 血液はクルマに例えるなら、ラジエター内の冷却水のような存在で、体内の表面を循環して外気と接することで体温を下げる役割を果たす。そのため、体内の水分が不足してドロドロになって血の巡りが悪くなると、体温が上昇して熱中症に陥ってしまう。

 また、肥満体型の人は皮下脂肪によって熱が体内にこもりやすくなるため、熱中症になりやすい。また、日頃あまり汗をかかない人、運動習慣のない人も発汗機能が低下しているので要注意だ。

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皮下脂肪は断熱保温材のような役割を果たす臓器。そのため、皮下脂肪が多いと熱が体内にこもってしまう

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