■渡辺陽一郎氏が選ぶクロウト好みのコンパクト
コンパクトカーは実用性が重視される薄利多売の商品だから、推奨できるクロウト好みのクルマは少ない。クロウト好みのクルマを豊富に用意できることは、そのカテゴリーや設定するメーカーに余裕がある証だ。
そのなかで注目されるのがソリオ。軽自動車の空間効率を小型車に当てはめたから、ボディサイズのわりに車内が広い。シートアレンジも多彩だ。
対抗車のルーミーと比べても、NAエンジンの動力性能、安定性、乗り心地、後席の座り心地などはソリオが勝る。
スイフトもクロウト好みのクルマだ。ソリオに比べて後席や荷室は狭いが、4名乗車は可能だ。車両重量はNAエンジンの2WDなら900kg前後に収まり、ボディ剛性も適度に高いから、運転感覚が軽快だ。
地味で目立つ特徴はないが、シートの座り心地などを含めて運転するといいクルマだと実感できる。以上の2車種は両方ともスズキ車だ。スズキは軽自動車だけでなく小型車も力を入れている。
残りは輸入車で、最も推奨度の高いクロウト好みのクルマはプジョー208だ。全長は4m少々だが、サスペンションが柔軟に動いて乗り心地も優れている。
カーブを曲がったり車線を変える時は、ボディが大きめに傾くが、走行安定性は下がりにくい。
ルノートゥインゴは外観が素朴な印象で可愛らしい。視界は前後左右とも抜群に優れ、全長は3645mm、最小回転半径も4.3mだから運転しやすい。
エンジンをボディの後部に搭載したので、コンパクトカーとしては車両の向きが機敏に変わって運転感覚も楽しい。
そしてミニクーパーだ。現行型では操舵に対する反応が穏やかになり、一般的な設定に近付いたが、ダイレクトな運転感覚も残している。日本車とは異なり、実用性よりも趣味性を大切にしている。
■ベストカー編集部よりクロウト好みをもう一台
街で見かけると眼で追ってしまう。知らなければどこの国のクルマかもわからない。そんなコンパクトカーがスズキイグニスだ。
フロントをセルボ、リアピラーをフロンテクーペと、かつてのスズキの名車のモチーフを入れ込んだユニークな(でもカッコいい)スタイルはクラス随一の個性派。これこそ「クロウト好みのいいクルマ」にふさわしい一台だろう。
直4、1.2Lのマイルドハイブリッドを搭載するFFと4WDで、最も安いハイブリッドMG(FF)は150万1500円という安さも魅力。最強のクロウト好みコンパクトだ!
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