究極の「癒しフォルム」が年の瀬の空に登場 空飛ぶイルカ?? の正体は…


 2021年12月24日、クリスマスイブに一風変わった航空機が関西国際空港に降り立った。それはフランスのエアバス関連会社の貨物機、通称ベルーガだ。どのような目的で来日したのか、航空ファンが歓喜した2日間の様子や、過去にこれ以外の珍しい貨物機も多数来日している。今回はその一部をご紹介しよう。

文・写真/有村拓真

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■「ベルーガ」って何者? 不思議な形をした貨物機

 ベルーガという愛称で呼ばれているこの航空機はエアバスの関連会社である、エアバス・トランスポート・インターナショナル社製の貨物機で、エアバス社のA300-600Rという旅客機をベースに開発された貨物機だ。

エアバスなどの大きな文字が目を引く。何とも言えない不思議な形だ

 ベルーガの正式名称はA300-600ST(Super Transporter)という。愛称のベルーガはシロイルカの別名であることからこの機体がベルーガに似ており、その愛称で世界中から呼ばれている。コックピットの上部が開き、貨物スペースが開くユニークな構造となっている。

 同機は1991年から5機が生産され、1994年に初飛行した。主にヨーロッパでエアバス社の航空機部品の輸送を手掛けており、同社の航空機の最終組立工場があるフランス南西部の都市トゥールーズやドイツのハンブルクなどの空港で目撃できるそうだ。

 また、エアバス社の航空機部品の輸送以外にも貨物チャーター便としても活躍しており、1999年には美術品の輸送のためパリから成田空港のフライトで初来日した。これ以外にも人工衛星や宇宙ステーション関連の部品輸送のため世界中を飛び回った経験もある。

 就航から年数が経つことや、航続距離や輸送力向上の観点から、より優れた機体を導入するべく、2014年頃より後継機の選定に着手し、2015年にはベルーガXLという後継機が製造開始され、2018年にはデビューを果たした。2025年には現行のベルーガはすべて退役することが決まっている。

■突如現れたベルーガの来日情報

 12月中旬、SNS上でベルーガが来日するという情報が浮上し始めた。22年ぶりの来日であり、また後継機の導入も始まっていることから、これを逃すと撮影のチャンスは二度とないのではということで、全国の航空ファンが関西国際空港や神戸空港に集結した。

尾翼も特徴的な意匠だ。航空ファンらが一心不乱にカメラのシャッターを切る。空港はフェンスが多いため、脚立も必須アイテムとなる

 今回の来日目的はエアバス・ヘリコプターズ社製のヘリコプター1機を輸送するためで、同社のヘリ部門の工場などが神戸空港に存在するためだ。今回のヘリコプターは警察庁が発注したもの。過去にも警察庁や総務省(消防庁)への納入目的で様々な輸送機が来日している。航続距離などの問題もあり、12月21日にフランスのマルセイユからポーランドのワルシャワ、ロシアのノヴォシビルスクや韓国の仁川を経由して12月24日、関西国際空港に飛来した。

 飛来情報は世界中の航空機の位置や様々な情報を確認できるサイトやアプリが多数存在するため、日本中の航空機ファンが固唾を呑んで到着を待ちわびた。23日にロシアから神戸空港に着陸する予定が出ていたため、神戸空港の着陸可能時間(いわゆる門限)が23時のため、ギリギリの時間に着陸するのでないかということで、夜間にも関わらず神戸空港には多数のファンが詰めかけたものの、結局ロシアから韓国の仁川に着陸、その日は仁川でステイしたため、落胆した人々も多かったという。

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