躍進を支える隠れた名車「小さくても上質」の嚆矢 日産ティーダの魅力

地味だったが、支持されていたティーダ

 ティーダは、登場翌年の2005年には、登録車年間販売台数で、カローラ、ヴィッツ、フィットにつづく4位となる9万8069台を記録。その後も、日本市場で販売終了となる2012年の前年まで、30位以内にはランクインし続けるなど、派手さはなかったが、ユーザーからの支持は非常に高かったクルマだ。

 海外でも大きく支持されたティーダは、2代目でボディサイズを拡大したことで、日本市場には導入が見送られ、2012年、ノートのフルモデルチェンジで追加された上級グレード「メダリスト」にその座を引き継いで、日本市場から撤退する。そのノートの上位モデルとして、ノートオーラが誕生したことを考えれば、オーラはティーダの流れを引き継ぐモデル、ともいえる。

2012年に登場した、E12型ノートメダリストの内装。悪くはないが、やはりティーダの上質さがあったとはいえなかった
2012年に登場した、E12型ノートメダリストの内装。悪くはないが、やはりティーダの上質さがあったとはいえなかった

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 「走りの良さ」や「先進技術」や「EV技術」に加えて、「上質さ」というコンセプトでヒットした、ノートオーラ。その着想は、このティーダや初代ティアナと同じであり、「経営危機からの脱出」という日産の背景も同じだ。ティーダや初代ティアナが、「走りだけの日産」というイメージを打ち破ったように、今回はこのノートオーラが、日産の風向きを変えてくれるだろう。

【画像ギャラリー】「コンパクトの質をシフト」したティーダと、「上質をまとったコンパクト」のノートオーラ(26枚)画像ギャラリー

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