JAFによると、ロードサービス出動理由として、「バッテリー上がり」に次いで多いのが「タイヤのパンク」。
タイヤのパンクが原因でJAFが出動する件数は年間382,439件におよび、毎日100件以上、日本のどこかでパンクやバーストが発生していて、JAFの救援を受けているということだ(これは「JAF出動件数」であり、出動していないケースを含めるとこの数倍は発生していると考えられる)。
最近のクルマは、スペアタイヤではなく、応急補修剤(パンク修理キット)が装備されていることが多く、タイヤがパンクした際、大きな損傷やタイヤ側面の損傷でなければ、この応急補修剤を使って応急処置をする、というのが自動車メーカーから推奨されている。
この応急補修剤については、使用して補修をしてしまうと、もうそのタイヤは修理をすることができず、その後は新品に交換しなければならない、といわれている。しかし、そんなことはない。
文:吉川賢一
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写真:Adobe Stock、写真AC
某大手タイヤショップの販売サイトでは、応急補修剤のデメリットとして、「使用後にタイヤの内部が液剤でベタベタになるため、内面パッチ等の修理ができなくなる可能性がある」と記載されている。また、タイヤを扱っている大手量販店でも、タイヤを買い替える前提であれば応急補修剤の使用は問題ないが、それ以外の場合はおすすめしない、としている。
しかし、応急補修剤を使った後でも、パンク修理は可能だ。ただし、極一部のコンフォートタイヤに使われている特殊吸音スポンジ付きタイヤなどは、染み込んでしまった液剤の除去ができないので、吸音効果を維持したいのであれば、タイヤ交換が必須となる。
ではなぜ、自動車整備工場やタイヤ専門店は、応急補修剤を使うとパンク修理ができない可能性がある、としているのか。それは「手間がかかる」からだ。
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