マイチェンで三菱製ディーゼル搭載! キャラバンは王者ハイエースを超えたのか

■精悍なフロントマスクへと一新!! NV350キャラバンからキャラバンへ車名を変更

 一方の日産キャラバンの現行モデルは2012年6月にフルモデルチェンジを行い、NV350キャラバンとして登場。ボディバリエーションは全長4695mmのロング、5080mm(標準)、5230mm(ワイド)のスーパーロング。全幅は標準幅が1695mm、ワイド幅が1880mm。全高は標準ルーフの1990mm、ハイルーフの2285mmとなっている。

2022年2月28日マイナーチェンジを発表、4月下旬に発売予定のキャラバン ディーゼル バン GRAND プレミアムGX (2WD)
2022年2月28日マイナーチェンジを発表、4月下旬に発売予定のキャラバン ディーゼル バン GRAND プレミアムGX (2WD)

 4ナンバーとなるのがロングボディ×標準幅×標準ルーフ。そして1ナンバーとなる、スーパーロングボディ×標準幅×ハイルーフ、スーパーロングボディ×ワイド幅×ハイルーフの合計3タイプのボディを設定。駆動方式は2WDと4WD。

 フロアは床面地上高625mmの低床と770mmの平床の2種類。乗車定員は2人、3人、5人、6人、9人の5タイプ。ドア枚数は4ドアと5ドアを用意している。

 デビュー当初、搭載されているエンジンは、2L&2.5Lの直列4気筒ガソリンエンジンと2.5L直列4気筒ディーゼルターボエンジンの3種類。組み合わされるトランスミッションは5速ATだった。

 現行型NV350キャラバンは2012年12月にワイドボディの追加をはじめ、2016年1月の一部改良では4ナンバーバンクラスで初めてエマージェンシーブレーキを採用したグレードを追加。同年11月の一部改良では、主要グレードに「エマージェンシーブレーキ」および「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)」を標準装備とした。

 2017年7月にNV350キャラバンは初のマイナーチェンジを実施。外観では、日産デザインを象徴する「Vモーショングリル」をよりダイナミックに強調し、力強さを表現。さらに、ヘッドランプ(ハイ/ロービーム、オートレベライザー付)、リアコンビネーションランプにLEDを採用することで精悍な印象とし、視認性も向上させている。

2017年7月にマイナーチェンジされ迫力を増したV350キャラバン バン プレミアムGXの「Vモーショングリル」。この改良で先進安全装備や利便装備を充実させ、エクステリア中心の上級グレード「VX」グレードを追加
2017年7月にマイナーチェンジされ迫力を増したV350キャラバン バン プレミアムGXの「Vモーショングリル」。この改良で先進安全装備や利便装備を充実させ、エクステリア中心の上級グレード「VX」グレードを追加

 利便性の向上として、住宅街や深夜・早朝などで大きな音を立てずに全閉できる「バックドアオートクロージャー」や視認性に優れた液晶モニターと大きなスイッチにより操作性を向上させた「オートエアコン+リアクーラー」を設定。

 そして注目のポイントは先進安全装備や利便装備の充実。バンの2WD車の一部のバリエーションのみに標準設定していた「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」、「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)[TCS機能含む]」、「ヒルスタートアシスト」をバン全車に拡大。

 また、4ナンバーバンクラスで初めて「インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物・検知機能付)」を装備している。2017年11月にはバンに2.5Lガソリン車の4WD車を追加した。2020年の9月の一部改良ではマルチベッド仕様を新設定している。

 2021年10月にまず、ガソリン車が2度目のマイナーチェンジを行った。外観は、フロントグリルとフロントバンパーを刷新し、よりダイナミックで力強く、存在感のあるデザインとしている。

2021年10月に2度目のマイナーチェンジを受けたキャラバンのフロントグリル。7速ATへの変更で動力性能、燃費性能、静粛性の向上を実現、専用内外装の最上級グレード「GRANDプレミアムGX」をバンに新設定
2021年10月に2度目のマイナーチェンジを受けたキャラバンのフロントグリル。7速ATへの変更で動力性能、燃費性能、静粛性の向上を実現、専用内外装の最上級グレード「GRANDプレミアムGX」をバンに新設定

 一方、インテリアは黒を基調に、落ち着いた雰囲気を演出している。メーターは、先進的で視認性、操作性を大幅に向上した新型ファインビジョンメーター(5インチTFTディスプレイ付)を採用。ステアリングは、新形状のD型のステアリングを採用し、シートトリムは生地を刷新するなど、質感も大幅に向上させている。

 2L&2.5Lガソリンエンジンに組み合わされるトランスミッションは従来の5速ATから多段化された7速ATへ変更。ワイドレンジによって、動力性能と燃費性能の両立を実現するとともに高速走行時の静粛性向上に寄与するだけでなく、追加されたマニュアルシフトモードにより、意のままのドライビングを実現している。また、運転の疲労を軽減する「スパイナルサポート機能付きシート」を全車標準装備としている。

 運転支援機能では、天候や周囲の明るさに左右されにくいミリ波レーダーとカメラのフュージョン方式を採用した「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」を全車に標準装備。自動車だけでなく、歩行者の検知も可能となった。このタイミングで車名がNV350キャラバンからキャラバンへと変更されている。

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