軽キャン市場の王者エブリイがその座をハイゼットに奪取されるかも
エブリイのターボモデル廃止は今後エブリイの販売に程度はともかくとして、痛手となる可能性もある。乗用車代わりに使うユーザーだけでなく、軽キャンピングカーのベースとして使う場合である。というのも、軽キャンピングカーのベースはハイゼットカーゴ&アトレーのフルモデルチェンジ前は広さを理由にエブリイが大半を占めていた。また軽キャンピングカーは高速道路を使うことも多いだけに、ターボがぜひ欲しいジャンルでもある。
それがエブリイからJOINターボがなくなったところに、フルモデルチェンジでハイゼットカーゴ&アトレーは室内&荷台も広くなり、アトレーにはアダプティブクルーズコントロール付ありと商品力を上げている。それだけにこれを期に軽キャンピングカーのベースも「ハイゼットカーゴ&アトレーにしてみるか」というケースも考えられるのだ。
アトレー兄弟に対抗!? エブリイシリーズは衝突被害軽減ブレーキとオーディオの強化で勝負
最後に変更された部分をエブリイとエブリイワゴンそれぞれ見ていこう。まずエブリイは、4速AT車にアイドリングストップを装備。これによりWLTCモード燃費は13.8km/Lから14.6km/Lに向上している。そして装備内容も充実が図られた。スマホ接続でナビなどとしても使える7インチディスプレイオーディオを主力グレードにメーカーオプションとして用意。これに関しては、おそらくハイゼットカーゴへの対抗と考えられる。
そして上級グレードPCに、ステレオカメラからの情報を基盤にした衝突被害軽減ブレーキ&運転支援システムといった機能をはじめとする「スズキセーフティサポート」を標準装備されたのだ。さらには必要十分なリアシートを持ち、乗用車代わりにも使いやすい最上級グレードのJOINにディスチャージヘッドライトを標準装備化。ラゲッジスペースのランプのLED化など多岐に渡る。そして最大のトピックとなるのが、JOINターボの廃止である。
続いて乗用モデルのエブリイワゴンは、エブリイと同様に7インチディスプレイオーディオのメーカーオプション設定、ラゲッジスペースのランプのLED化がなされている。ハイルーフ車に地図などを置くのに便利なオーハーヘッドシェルフ、最上級グレードのPZターボSPには革巻きステアリングを装備するなど、乗用モデルらしいきめ細やかな改良が施されている。
今後については、軽商用車もここ5年くらいでEV化が始まるだろう。しかし、それまでは燃費向上が必要だ。そのためスズキの軽商用車群は、スズキとダイハツはトヨタを介して軽商用車の協業を昨年7月に発表しているだけに、もしかするとスズキもダイハツの軽商用車用CVTを使って燃費を向上するということもあるかもしれない。どのような形であれ、きっとファンが少なくないエブリイJOINターボの早期の復活を願う。
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