日産ルークスが軽販売2位に躍進、ライバル車に対するメリットデメリットとは

軽用e-POWER搭載で突き抜けろ!!

 王者N-BOXのクルマとしての完成度は本当に高い。まさに「コンパクトカーをつくる要領で「軽」をつくるとこうなる」というのがN-BOXで、この一台があれば、普段の買い物からドライブ、長距離旅行まで、何の不便も感じないだろう。荷物も大量に乗るし、乗り心地や音振性能といった「走りの質感」も高いし、ホンダの技術力の高さ、仕上げの丁寧さが表れている。

 ルークスも、日産の開発の息吹が大いにかけられていることで、スペーシアやタントに比べれば、俄然走りは良い。だが、N-BOXに追いつき、真に打ち負かすためには、まだ仕掛けが足りていないのも事実だ。コストに厳しい軽自動車にこれ以上を求めるのか、という声もあるが、隙が全く見当たらないN-BOXに勝つには、それをやらなければならない。

 日産はこのあと、軽自動車規格のバッテリーVを発表する予定だ。補助金込みで、実質200万円以下で購入できるとされている。軽とバッテリーEVの組み合わせこそ、小型車の「答え」だと確信している筆者だが、一般ユーザーにとっては、バッテリーEV購入のハードルは依然として高い。

 日産は、e-POWERでノートを一躍人気車に引き上げた。軽自動車では、まだどのメーカーからもフルハイブリッドは登場していない。軽自動車向けの小排気量e-POWERを用意し、他メーカーに先駆けて軽のストロングハイブリッド「ルークスe-POWER」を登場させることができれば、ルークスは軽スーパーハイトワゴンジャンルで優位に立つこともできると思う。

 ダイハツは、ロッキーハイブリッドに搭載したスマートeハイブリッドは、「軽へも使えるユニット」だということを説明している。電動車開発にいそしむホンダも軽用e:HEVを開発していてもおかしくはない(2022年末~2023年に登場する次期型N-BOXに搭載されると予測している)。先行するクルマだけが得られる「利益」を手にするのはどのメーカーか、今後も要注目だ。

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