【考察3】 レース活動とBMW
BMWは積極的にレースに参加し、そこで培った技術を市販車にフィードバックしてきた。その役割を担っているのが1972年5月1日に設立されたBMW AGの100%子会社、BMWモータースポーツ社(1993年にBMW M社に)。
創立の1972年と1973年には3.0CSLでワークスとしてヨーロッパツーリングカー選手権を連覇し、ワークスとして撤退した後もサポートを受けたプライベーター達が5年間王座を守り、7連覇を達成。
グループAの時代には当初排気量ごとに3つのクラスに分かれ、年間生産台数5000台の車両に出場権が与えられるレースだったが、最大排気量クラスでは635CSiや528iが、中間クラスでは323iが各クラスチャンピオンを獲得。1987年に参入したM3は中間排気量の車両ながら、上位排気量の車両とも拮抗し、全クラスを含んだ優勝争いまで演じるほどの戦闘力を備えていた。
1990年代にはツーリングカー選手権が2L以下で争われるようになり、ここでも318iがイギリスでは3年連続、日本でも参戦2年目の1995年にチャンピオンを獲得している。
フォーミュラの世界においては、フォーミュラ2では1970年代後半はBMWエンジンのワンメイクレース状態となるほどの活躍を見せ、F1では1982年にブラバムBMWがチャンピオンを獲得。2000〜2005年はウィリアムズBMW、2006〜2009年はBMWザウバーとしてF1に参戦した。
DTMでは1987年、1989年にE30M3がシリーズチャンピオンに、2014年と2016年にはM4DTMでマルコ・ウィットマンがドライバーズチャンピオンを獲得。そのほかスーパーGTにも参戦、2018年シーズンからLM-GTEクラスにM8GTEを投入する予定だ。
コメント
コメントの使い方