■ライバルは欧州勢の上級セダン! 世界市場をターゲットにしたモデルへと生まれ変わる
対抗モデルはアウディ、BMW、ベンツなど欧州車のラグジュアリーセダンを想定している。歴代クラウンは主に国内マーケットを中心にしていたが、次期型はグローバルモデルへの転身を目指して開発を進めている。
日本のほか、ヨーロッパ、北米、中国、アジア、中近東など幅広いマーケットを睨んで仕立てている。したがって日本よりも海外のほうが生産販売台数は多く見積もっているといえそうだ。
新世代クラウンの開発プロジェクトは今回の「新型クラウンセダンプラス」にとどまらない。従来の路線を継承したノッチバックセダンはじめステーションワゴンの「エステート」、クロスオーバーSUVなどさまざまなボディバリエーションがあり、今後毎年のように投入される予定となっている。
パワーユニットは2.5Lハイブリッド、2.4Lハイブリッドターボのほか、2.5L PHVもラインアップに加わる見込み。駆動方式は4WDだけでなく2WDも各ボディバリエーションに展開されるはず。つまり将来的にはカローラシリーズのようなワイドバリエーションで構成される見通しである。
今回のような大幅な路線変更に販売店各社はどう見ているか。先行して登場する「新型クラウンセダンプラス」に対しては歴代モデルのコンセプトとかけ離れたデザインコンセプトや仕立てをした異色の個性を盛り込んでいることから、堅調に売れるかどうか不安視する向きもある。
これまでのクラウンユーザーは年齢層が高く、法人層が多かったわけだが、今回モデルは法人層よりもファッション性を重んじる比較的若い層を意識した仕立てをしている。このことがどう現実になるか注目される。
ただ今後登場するノーマルセダン、エステート、クロスオーバーSUVなどのワイドバリエーションで必要があれば修正が加えられ、また別のチャレンジが可能な予地も残されているともいえる。
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