新型フェアレディZ発売直前 自動車評論家6人に聞いてみた「期待」と「不安」 

■松田秀士の期待と不安

3L、V6ツインターボのVR30DDTT(405ps/48.4kgm)は真新しくはないが、400Rにはない6MT&9M-ATxとの組み合わせが非常に興味深い
3L、V6ツインターボのVR30DDTT(405ps/48.4kgm)は真新しくはないが、400Rにはない6MT&9M-ATxとの組み合わせが非常に興味深い

●期待

 特にボクらの世代はS30を彷彿させるあのシルエットに痺れる。これぞスポーツカーというデザインだ。現行モデルでは若干張りの強い足が気になっていたが、ダンパーを大径のモノチューブにするなど改良して減衰を緩めているという。不整地でのコーナリングの安定性に期待するね。

 新型はボディ剛性も進化していることだろうし、ラックアシストタイプのEPSを採用し、キャスター角を増やしたということだから、直進安定性だけでなく転舵時のキャンバー角も増える効果を生むから、コーナリング限界性能も向上すると思う。

●不安

 エンジンもトルクもパワーアップしているなかでMTが6速かぁ! 7速ぐらい欲しかったんだけどね。シフトフィールも重く硬く好きではなかったから、今度のはスコスコとシフトできるか? 不安である。

 逆にATが9速なのは燃費がどうのこうのというモデルじゃないから、そこまでいるかぁ? という感じです。

■片岡英明の期待と不安

バージョンSとバージョンSTはフロント255/40R19、リア275/35R19のタイヤにフロント9.5J、リア10Jのレイズ製19インチアルミ鍛造ホイールの組み合わせとなる
バージョンSとバージョンSTはフロント255/40R19、リア275/35R19のタイヤにフロント9.5J、リア10Jのレイズ製19インチアルミ鍛造ホイールの組み合わせとなる

●期待 

 3LのV型6気筒DOHCツインターボに組み合わされるのは、新設計の9速ATと6速MTだ。どちらも初採用だから、どんな走りを見せるのか、乗る前からワクワクする。リア駆動のハンドリングも気になるところだ。

 また、レーシングドライバーの松田次生選手がアドバイスしたメーターも、どんな感じに見えるのか興味深い。コストパフォーマンスが高いであろう標準グレードの価格と装備内容も気になる。

●不安

 エンジンはパワフルだが、車両重量は思っていたより重そうだ。どんな走りを見せるのか楽しみだが、ボディが重いと気になるところも出てくるだろう。また、新車は音量規制も厳しくなっているからスポーツカーらしい耳に心地よい排気サウンドを奏でるのか心配な面もある。

 オートサロンで話題をさらった精悍な「カスタムプロト」は、あのデザインだと空気が入りにくいらしい。そのままの形で発売になるかどうか気になる。

■国沢光宏の期待と不安

インテリアカラーは写真のブラックのほかレッドも設定
インテリアカラーは写真のブラックのほかレッドも設定

●期待

 世界規模で電気自動車推進活動が行われているなか、よくぞ純エンジン車の大出力スポーツカーを出したモンだと感心しきり!

  遠からずレクサスから5L、V8搭載モデルも出てくるとウワサされているものの、コストパフォーマンスということで考えたら「普通のクルマ好きでも何とか買える最後のFRハイパフォーマンスモデル」になると思う。

 もはや新型フェアレディZにはワクワク感しかありません! 

●不安   

 おそらくオーダー開始とともに作りきれないほど売れると思う。しかも厳しくなる騒音規制など考えたら販売できるのは2026年秋まで。4年間しかありません。

 間違いなく売れまくるだろうアメリカ市場を考えると、ランクル300/レクサスLXのように「納期4年」という事態もありうる。

 つまり発売と同時にオーダーストップということです。新型Zを欲しいと考えているのなら、即座にオーダーすることを強くすすめておく。

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