車内の広さ、乗り降りのしやすさ、座席の座り心地… N-BOX&タント&スペーシア どこが違って何がいい? 軽Sハイトワゴン比較

車内の広さ、乗り降りのしやすさ、座席の座り心地… N-BOX&タント&スペーシア どこが違って何がいい? 軽Sハイトワゴン比較

 使う人、乗る人が違えば、ニーズやどのクルマがベストか変わってくるのもクルマ選びの奥深いところ。ホンダ N-BOX、ダイハツ タント、スズキ スペーシア いずれ劣らぬ軽スーパーハイトワゴン3台を、車内の広さ、乗降性、座り心地、走行安定性といった観点から比較!

※本稿は2022年5月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2022年6月26日号

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■N-BOX vs タント vs スペーシア これで決着!? 軽スーパーハイトワゴン対決

ホンダ N-BOX。燃料タンクを前席の下に搭載したため荷室へのアクセスが便利
ホンダ N-BOX。燃料タンクを前席の下に搭載したため荷室へのアクセスが便利

 この3車に共通するのは車内の広さだ。

 N-BOXが少し有利だが、ライバル2車も室内を限界まで拡大しており、あまり差はつかない。

 それでもN-BOXは燃料タンクを前席の下に搭載したから、荷室の床が低く、リアゲート下端部分の地上高は47cmだ。

 スペーシアの51cm、タントの58cmに比べて低く、自転車を積む時も前輪を大きく持ち上げる必要はなく便利。

 シートの座り心地は、前席は3車ともに同等だが、後席は異なる。

 最も快適なのはタントで、乗員の体を柔軟に受け止める。

 N-BOXは体がシートに沈みにくい。インパネなどの内装は、N-BOXが上質だ。スペーシアは開放感があり、タントは実用志向が強い。

 乗降性の注目はやはりタントだ。

 左側は中央のピラー(柱)をスライドドアに内蔵させ、前後のドアを両方とも開くと、開口幅が1490mmに達する。これはかなりの強みだ。

 子育て世代のユーザーが助手席をあらかじめ前側にスライドさせておくと、ベビーカーを抱えた状態で車内に乗り込める。

 売れ筋グレードは運転席にも540mmのスライド機能があるから、後方に寄せておくと、親が車内で子どもをチャイルドシートに座らせた後、降車せずに運転席まで移動できる。車内移動をよく考えている。

■走行安定性に優れるタント

 動力性能を売れ筋のNA同士で比べると、タントは実用回転域の駆動力が少し強い。

 N-BOXは中間で、スペーシアは物足りない。走行安定性はタントが最も優れているが、乗り心地は硬い。

 その意味でバランスがいいのはN-BOXだ。足まわりが柔軟に動くから、乗り心地は快適で、遮音も入念に行ったのでノイズが小さい。

 カーブを曲がる時にはボディが少し大きめに傾くが、挙動の変化が穏やかですむから不安を感じない。

 N-BOXは価格が少し割高だが、内装や乗り心地が上質。買い得度があり、1位となる。

 2位はタントだが、ワイドな開口部や独特のシートアレンジを活用できる方なら、N-BOXよりも選ぶ価値が高い。

 3位はスペーシアで、屋外で使ったアウトドア用品などを積む機会が多い場合は、スペーシアギアの汚れを落としやすい荷室が便利に使える。

 このように用途に応じて最良の選択モデルが変わる面もあるのが、軽スーパーハイトワゴンのおもしろさだ。

【結果】1番手 N-BOX/2番手 タント/3番手 スペーシア

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