新型クラウンのデザインを評価! セダンの潮流は今後ファストバックになる!?

■アクティブでスポーティ、なおかつ構えの低さがナイス!

新型クラウンの特許庁意匠登録に(もちろんトヨタ自動車から)届け出がなされたCG
新型クラウンの特許庁意匠登録に(もちろんトヨタ自動車から)届け出がなされたCG

 つまり、プジョー408や新型クラウンのようなSUV風味のファストバックは、個人的にストライク。特にプジョー408のデザインは、アクティブかつスポーティで、それでいて適度な構えの低さもあって、大いにそそられる。全高低めのSUVよりも、こちらのほうがさらに飲み込みやすいし、デザイン的なバランスもすぐれている。

 一方、新型クラウンは、トヨタが特許庁に届け出た意匠を見ると、プジョー408に比べるとややウエストラインが高い「でぶっちょ」な「おっさん」で、アクティブ&スポーティ感は低めだ。ウエストラインがリアフェンダー付近で跳ね上がっているのは、力強さや重厚感の演出のためだと思われるが、これがまた「でぶっちょ」で「おっさん」なイメージを強めている。

 伝統あるクラウンを、いきなりプジョー408のようにスリークに変身させるわけにもいかなかったのだろうが、もう少しウエストラインが低ければ、断然若々しくなったはず。そこは惜しいと感じるが、クラウンをこういう方向性に持っていったトヨタの挑戦は評価したい。

■ビミョーな中途半端感あり

画像上は現行型(15代目)クラウン。画像下は特許庁に意匠登録された新型クラウンセダンプラス(と言われているCG)
画像上は現行型(15代目)クラウン。画像下は特許庁に意匠登録された新型クラウンセダンプラス(と言われているCG)

 現行クラウンは、ドイツ御三家のセダンのセンを狙ってスポーティ路線に振ったが、伝統的なクラウンのよさも、ドイツ車的なスポーティな重厚感も、どっちも中途半端になってしまった。

 それでも国内で月に2000台程度売れていたのだから、さすがクラウンだが、このままではジリ貧なのは明白。ならばと失敗を恐れず、別の道へ踏み出したのは、日本最古の伝統を持つモデルだけに大英断だ。

 ただ、この新型クラウンが、どれくらいウケるのかは現時点でまったくの未知数。

 個人的には、どこかクラウンという「古典」を引きずったデザインに見える。もちろん、それも狙ってのことだろうが、思い切ったわりに微妙な中途半端感がある。早く実物に接して確かめたいものだ。

【画像ギャラリー】いよいよ7月15日に公開! 新型クラウンのようにセダンはファストバックスタイルを採用する!?(12枚)画像ギャラリー

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