■5点をつけた松田さん どこがそんなに許せなかった?
今度は5点という低い評価をつけた松田秀士氏に話を聞く。10点をつけたのはカローラスポーツで、クラウンの5点はその次に高い得点ではあった。なにがそんなに許せなかったのか?
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(TEXT/松田秀士)
インプレッションでも書いたが、インテリアの断捨離ができていない。今回の売りのひとつである2段式のセンターディスプレー(タッチ式)は、下段を操作してNAVIも含めた様々な決定や入力を行う。
この時、上段のディスプレーと下段のディスプレーをそれぞれ交互に目視しながら操作を行うことになる。つまり下段は入力操作用なのだ。現代人はスマホ、PCによるディスプレー症候群。それが、この2段式にすることでピント調整をさらに強いる。
クルマの運転で非常に重要なことが視覚。目を疲れさせるようなレイアウトは避けるべきだ。この点、比較対象となる欧州車は一面のディスプレーにするなど、フォーカスを頻繁に調整する必要のないレイアウトが施されている。
ほかに2.5Lハイブリッドの高回転域のエンジンノイズ。このノイズはプレミアムカーとして減点対象。特にこのモデルは一番の売れ筋モデルとなるはずだから惜しい。
しかし、それ以外は国内専用モデルとしてはかなり革新的。そもそも国内専用モデルとしてここまで進化させられるのはトヨタしかないだろう。
まずシートのフィット感とフィーリングが日本人的体型を考慮している、と思われる。私はチビなので私以外の人にもよいかはわからないが。
サスペンションは硬いが乗り心地は悪くない。凸凹越えの角がまろやか。サスがハードなぶんハンドリングが飛躍的に向上した。国内専用モデルなのだからなにもニュルでテストまでしなくてもいいと思うが、その成果は大きい。
つまりディスプレー系のマイナスがこの点数となった。
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