交通事故の調査研究を行う、公益財団法人 交通事故総合分析センターの統計によると、2021年に発生したクルマが第一当事者(主として過失の重い方)となった事故のうち、「ハンドル操作不適」が要因とされたものは、3353件。この数値は、ニュースなどで頻繁に取り上げられる「ペダルの踏み間違い(3180件)」と同程度であり、死亡事故はペダル踏み間違い(55件)よりも、ハンドル操作不適(253件)のほうが多くなっている。
現時点で多く普及している先進運転支援では、アクセルとブレーキは多くのシーンでシステムに操作を委ねることも可能となっているが、ハンドル操作は、アシストこそしてくれるものの、一部のモデルの限られたシーンを除いては、まだドライバーが「離していい」とはなっていない。それだけ、重要な操作であるにもかかわらず、片手で操作するなど、甘く見ているドライバーがとても多いと感じる。
ハンドルの正しい握り方を改めてご紹介するとともに、間違った握り方が引き起こすリスクについても、ご紹介しよう。
文:吉川賢一
写真:Adobe Stock、写真AC、エムスリープロダクション
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