28℃設定の家のエアコンと違うの? 燃費を取るか 車内冷え冷えを取るか? クルマのエアコン最適温度と燃費との関係

■クルマの日射&断熱対策をして冷房効果を高める

市販のクルマ用サンシェードも効果的。広げたり畳んだりの手間はかかるが、やらないよりは確実に冷房効率を高める(New Africa@AdobeStock)
市販のクルマ用サンシェードも効果的。広げたり畳んだりの手間はかかるが、やらないよりは確実に冷房効率を高める(New Africa@AdobeStock)

 冷房を利用しながら燃費を高めるには、冷房の効果を高める工夫を施すことも効果的だ。まずは日照による温度上昇を防ぐにはウインドウフィルムを利用する方法がある。

 リアドアガラスやリアウインドウはプライバシーガラスで紫外線だけでなく、可視光線もカットされている。

 しかし、フロントドアやフロントウインドウはUVカットや熱線カット機能が盛り込まれている車種(オプション設定の車種もある)もあるものの保安基準上、可視光線は70%以上を透過することが義務付けられており、純正のガラスは80%程度の透過率に設定されている。

 無色透明でUVカットや赤外線をカットするフィルムもあるが、最近はオーロラフィルムというミラータイプのフィルムをフロントウインドウに貼るサービスも登場している。

 これは高層ビルなどの外壁ガラスに用いられる熱反射ガラスと同じように、熱線やUVをカットする機能をもったフィルムで、蒸着された金属コーティングがマジックミラーのように反射させるのだ。室内に入る光を抑えることで、高い透過率を実現しながらプライバシー性も高められる。

 こうした保安基準をクリアしたフィルムを前面3面に貼ることで、陽射しによる温度上昇を抑えて断熱効果(フィルムはガラスより熱伝導率が低い)も期待できるので、冷房の効果が高まり燃費の低下を抑えることが期待できるのだ。

 ただしフィルムは経年劣化が避けられないので、一定の期間が過ぎたら車検に通らなくなって剥がすか貼り直す必要が出てくることも考えておく必要はあるだろう。

 涼しい服装をすることも効果的だ。エアコンがあるからと、1年中同じような服装でいる人もいる。冷暖房によって年中快適に過ごせるのは幸せなことだが、それは真夏ではやはり冷房をより強く利かせる必要が出てくる。

 渋滞を避けたり、発進時にはいきなりアクセルを踏んで加速するのではなくタイヤが一転がりするまではクリープを利用するなど、走り方で燃費を高めたり、冷房の効果を高めることもできる。

 安全のために快適さを維持しながらクルマの負担を減らし、トラブルなく燃費も節約できる。そういう運転を実践しようではないか。

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