これがイケてたってマジか!! 消えた昭和の自動車アイテム6選

■セレブの象徴だったリアの後付けアンテナたち

 VIPセダンなどでよく見ることがあったリアのトランク端に取り付けられたアンテナや、リアウィンドウ両端にV字型に飛び出たアンテナ。

 このトランク端に付けられたアンテナは当時の自動車電話のアンテナであり、携帯電話が普及する前はセレブの象徴のひとつだった。そしてV字型のアンテナは、当時のカーナビのテレビ用のダイバーシティアンテナとなっており、こちらもナビが高級品だった頃はお金持ちアピールになったのである。

 もちろん現在は携帯電話が普及し、カーナビのテレビも地デジとなったことでこれらのアンテナは無用の長物となっているのだが、これもまた当時仕様を作る上でのアクセントとなるようだ。

■Bluetoothなんてない!! MDデッキが一番ハイテクだった

1993年に登場したR33型スカイライン。このクルマの上位グレードにはMDプレイヤーが標準装備され当時話題になった
1993年に登場したR33型スカイライン。このクルマの上位グレードにはMDプレイヤーが標準装備され当時話題になった

 1990年代前半に登場したMD(ミニディスク)は、CDよりもコンパクトかつ音飛びがしにくいメディアとして、一時期のカーオーディオに多く採用されており、車種によっては標準装備となっていたものもあったほど。

 しかし、2000年代に入るとコンパクトかつ大容量なiPodに代表されるデジタルオーディオプレーヤーが普及し始めたため、MDの人気は一気に下落して過去のものとなってしまった。

 そもそもMDは音楽データを圧縮していたため、音質に拘るユーザーにとっては物足りないモノであったことに加え、日本国外ではほとんど普及していなかったというのも早々に姿を消して要因のひとつだった。

■今ではデジタル化された後付け傾斜計

 80年代後半から巻き起こったRVブームでは、パジェロやビッグホーンのような本格的なRV車のほか、スプリンターカリブのような今でいうクロスオーバーSUVのようなモデルまでが人気を集めていた。

 そんな時期に多くの車両のダッシュボードの上に装着されていたのが、車両の前後左右方向の傾きや向かっている方角が分かるクライノメーターと呼ばれるものだった。

 一部車種では純正もしくはオプション装備としてラインナップされており、装着率もかなりのものだったが、実はこのアナログなクライノメーターは現在でも販売されているほか、デジタル化がなされたもののほか、スマホのアプリでも存在しているので、気になる人はダウンロードしてみるのも面白いかもしれない。

 このように、近年多くの装備やアイテムが登場した影でヒッソリと姿を消したものも数多く存在している。しかし、そんなアイテムが当時を思わせるものとしてマニアックな若い世代のユーザーに愛されているというのもまた面白いところ。

 もし倉庫に当時のアイテムが眠っているようであれば、ネットオークションやフリマサイトに出品すると思わぬ高値となる可能性もあるかもしれない?

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