高速バスにはあるのになぜ? 路線バスにバックカメラがない理由とは


 今や乗用車にも欠かせない装備となったリアカメラ。後退時のアシストに加え、ドライブレコーダーもリアカメラタイプが主流となってきている。高速バスやトラックなどでもよく見かけるものだが、街中を走る路線バスではあまりみかけない印象がある。

 そのように感じた理由と今後のためにどのような取り組みがなされているのか、解説しよう。

文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)

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これまでは必要に応じて…

 実は路線バスにもバックアイカメラはちゃんとついているが全車両ではない。バスのミラーの記事(関連記事参照)でも述べたが、バス車内のバックミラーは乗用車のそれとは違い後方を確認するものではないし、そもそも車内ミラーでは後方は見えない。

 運転上が後方を確認するのはサイドミラーの役目だ。ただしサイドミラーではバスの真後ろは見えないので、後退する必要がある場合は(現在はもう見ないが)車掌が降車して安全を確認しなければならない。それができない場合に後方カメラが登場する。

高速車でもついていない車両もある(西鉄バス北九州)

 貸切バスの場合は車掌業務をバスガイドが行うので後退時には問題ない。ホイッスルで合図をしているがそれもバックカメラ普及のおかげで見る機会は少なくなってきている。

 高速バスを含む路線バスには経路上に後退するような路線や機会はほとんどなく、ターミナルや自動車駅では基本的に前進で転回したり通過できる環境が整えられているので、営業運転中にバックギアに入れる必要はない。

 よって路線バスのバックアイカメラは終点やターミナルでの方向転換、営業所での車庫入れ、特殊な路線で後退が必要な場合に事業者の判断により必要に応じて取り付けられることがほとんどだ。

現在は事情が異なる

 以上は、実は過去の話で、令和4年5月から新規登録される自動車については「後退時車両直後確認装置」(法律によるバックカメラの正式名称)がないと車検に通らない。

 よって、二輪車や一部の特殊車両を除いて現在の新車にはバックカメラが必ず設置される。これはカメラとモニターだけではなくセンサーを含む装置を設置しなければならない。

路線車でもついている(京成バス・シターロG)

 なお、現状で販売されているモデルについては令和6年5月からの施行なので、新規登録には2年間の猶予がある。現在乗っている自動車については特に設置義務はないため、そのままで構わない。

 とはいえ、バス事業者の判断で後付けのバックカメラを順次設置しているケースも多々あり、近い将来はすべてのバスに設置されそうだ。

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