赤色灯を回してサイレンを鳴らしているパトカーが緊急車両なのは分かる。だが実際の道路では、赤灯は回っているのにサイレンは鳴っていないパトカーに出くわすことがある。前にいると抜いていいのか迷うし、後ろに来ると妙にソワソワする。はたして法的にはどうなのよ!?
文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobestock、写真AC(トビラ写真)
【画像ギャラリー】赤灯だけでサイレンなしのパトカーは緊急車両なのか? 抜いていいのかを道路交通法で解説(3枚)画像ギャラリー赤灯だけのパトカーは緊急走行中とは限らない
結論からいえば、赤色灯を点灯していても、サイレンを鳴らしていないパトカーは原則として緊急自動車としての緊急走行中ではない。道路交通法施行令第14条では、緊急の用務で運転するときは、サイレンを鳴らし、かつ赤色の警光灯をつけなければならないとされているからだ。つまり赤灯だけでは、緊急走行の条件がそろっていないわけだ。
では、なぜ赤灯だけで走るのか。ここがややこしくて面白いところだ。警察庁の資料では、高速道路などで赤色灯を点灯しながら走行し、周囲の一般車に安全運転を促す活動が現在も行われている。いわゆるペースメーカー的な走行や、赤色灯を点灯して巡回する「レッド走行」だ。見かけるとつい背筋が伸びるが、あれは事故防止や警戒の意味合いが強いのだ。
では抜いていいのか? 正解は「慌てず普通に」だ
気になるのは次だ。赤灯は回っているがサイレンなし。そのパトカーを抜いていいのか? 原則として、緊急自動車が接近してきたときに進路を譲る義務が問題になるのは、道路交通法第40条の場面だ。したがって、サイレンを鳴らしていない赤灯のみのパトカーに対し、常に緊急車両として一時停止や進路譲与の義務が発生するわけではない。
ただし例外もある。道路交通法施行令第14条では、警察用自動車が速度違反車両などを取り締まる場合で、特に必要があると認めるときは、サイレンを鳴らすことを要しないとしている。つまり赤灯だけでも、取締りの最中というケースはあり得るのだ。
だからこそ正解は「意地でも抜く」でも「ビビって急減速する」でもない。法定速度を守って落ち着いて走ること。その結果、抜くのであれば違法性はない。パトカー相手に挙動不審、これがいちばん避けたい展開だ。
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