街で見かける軽自動車の多くは前輪駆動(FF)を採用しているが、スズキ エブリイは一線を画する後輪駆動(FR)レイアウトを貫いている。今回は、趣味の道具を満載して山道や急坂に挑むシーンを想定。荷物を載せるほど路面を強く捉えるという、エブリイならではの圧倒的な登坂力とFRメカニズムの凄さに迫る。
文:ベストカーWeb編集部/写真:スズキ
【画像ギャラリー】スペーシア超え!? エブリイの後席がマジで引くレベルで広い(5枚)画像ギャラリー荷物を載せるほどトラクションが掛かる!? FRレイアウトが生む驚異の登坂力
週末のアウトドアやキャンプ、あるいはバイクを積んでのトランポなど、趣味の相棒として軽ワンボックスは大人気だ。しかし、荷物を限界まで満載して山道の急な上り坂に差し掛かったとき、駆動方式の違いが走りに決定的な差を生み出す。
一般的なFFのスーパーハイトワゴンの場合、エンジンや駆動系がすべてフロントに集中している。平坦な道では安定して走れるが、荷室に大量の荷物を載せて上り坂に差し掛かると、クルマの重心はリア側へ大きく移動してしまう。その結果、前輪の接地荷重が不足し、坂道の途中でタイヤがスリップしたり、加速が鈍ったりすることがあるのだ。
対するエブリイは、フロントシートの下にエンジンを縦置きし、後輪を駆動する本格的なFRレイアウトを採用している。上り坂でクルマの重心がリアへと移動すると、駆動輪である後輪に大きな荷重がドスンと掛かる。
つまり、荷物をたくさん載せて急な坂を上るシチュエーションこそ、エブリイの後輪が路面をガッチリと捉えて力強く進む、FRの本領発揮というわけだ。空転することなく路面にパワーを伝える登坂力は、FFハイトワゴンでは絶対に真似できないエブリイの特権だ。
FFハイトワゴンには真似できない! 坂道や悪路で輝くメカニズムの優位性
この圧倒的な登坂力を支えているのが、定評のあるR06A型インタークーラーターボエンジンだ。最高出力64ps、最大トルク95Nmを発揮し、低回転から力強いトルクを発生させる。これにダイレクトな加速感をもたらすCVTが組み合わさることで、急勾配の山道でも息継ぎすることなくグイグイと上り詰めることができる。
しかも、フロントタイヤは「転がる」と「曲がる」という機能に専念できるため、荷物を満載して上り坂の急カーブを曲がる際も、ハンドルが重くなったり引っ張られたりすることなく、狙ったラインを素直にトレースできる。この軽快で素直なハンドリングも、クルマ好きをニヤリとさせるFRならではの美点だ。
気になる車両本体価格は、バンの最上級グレード「JOINターボ(2WD・CVT)」が177万5400円、乗用モデルの「エブリイワゴン PZターボ(2WD・標準ルーフ)」が201万9600円となっている。WLTCモード燃費もJOINターボで16.4km/L、エブリイワゴンで15.1km/Lと、ターボの走りとFRのタフさを考えれば納得の経済性だ。
室内の広さや使い勝手だけで選ぶならFFのスーパーハイトワゴンも魅力的だが、趣味の道具を詰め込んでタフな山道や坂道を駆け上がるような使い方をするなら、駆動方式にこだわってエブリイを選ぶのが大正解だ! どんなタフな状況でも路面をガッチリ捉えて進むその頼もしさを、ぜひ体感してほしい。
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