夏の強烈な日差しはお肌の大敵! しかもそれは人間に限った話じゃない!? 実は、クルマのボディにとっても紫外線は劣化を促進してしまう要因になり、色褪せを引き起こしてしまうのだ。ボディ塗装を劣化させるのは紫外線だけではなく、それ以外にもさまざまな原因がある。
今回は、クルマの塗装がなぜ劣化してしまうのか? そしてその対策や補修法、さらには色褪せしにくいボディカラーなどを紹介していこう。アナタのクルマ、お肌ケアは大丈夫ですか?
文/長谷川 敦、写真/写真AC、ホンダ、マツダ
【画像ギャラリー】ボディカラーの劣化を防ぐ手立てを講じるためのヒントをチェック!(16枚)画像ギャラリーなぜボディ塗装は劣化してしまうのか?
クルマのボディ塗装を劣化させる原因はいくつかあるが、その代表的なものが太陽光に含まれる紫外線だ。
そもそもクルマの塗装は単色のみで行われているのではなく、複数の層になっているのをご存じの人も多いだろう。多くのクルマは、ボディに下塗り→中塗り→上塗りベース→上塗りクリアーと4層の塗装が施されてる。このうち上塗りクリアーは透明な塗料でベース色を保護する役割を持っている。
しかし、紫外線がこの上塗りクリアーに当たるとそのエネルギーによって塗料の分子結合が破壊され、まずはボディのツヤがなくなってしまう。そして上塗りクリアーが劣化したことによって上塗りベースまで紫外線が届くようになると、今度も同じように分子結合が壊れて「粉化現象(チョーキング)」が起こり、ベースカラー自体の色褪せが進んでしまうのだ。
もちろん塗装を劣化させる原因は紫外線だけではない。雨や水道水に含まれるミネラル分が塗料に付着すると、白い水痕(イオンデポジット)ができ、これが塗料の表面を凹ませる要因になる。つまり“ただの水”と思っても侮れない。
青空駐車では避けることのできない鳥の糞もボディ塗装にとっては脅威になる。鳥の糞には消化液が含まれていて、これが塗料の表面にダメージを与える。糞がついてしまった場合はすぐに水洗いしよう。
この他にも、駐車場が工場の近くだった場合にはそこから飛んでくる微量の鉄粉、さらに花粉や砂も塗装を傷める原因になるなど、ボディ塗装の劣化を促進する要因は想像以上に多い。
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