いまや新車を買う多くの人が利用する残価設定ローン。通常のローンとは違い3/5年後の価値を見越して、残りの額を支払うというモノ。当然月々の支払額はその残価率によって上限するため、人気車種あるいは人気のグレードがどうしたって支持される傾向になるのだ。
そこで一見価格は高いが、じつは残価率がよく支払額が思ったより抑えられる車種は他にもあるのではないか? コスパの鬼渡辺陽一郎が残価率がいい車種3台を推薦。そもそも残価設定の場合、いつ買うのがいいのか!?
文:渡辺陽一郎/写真:トヨタ・日産・ホンダ
【画像ギャラリー】残価率が驚異の7割!? 超有利なクルマたちがコレ!(6枚)画像ギャラリー残価設定ローンが圧倒的人気!! 残価率高い人気車は手ごろな価格に
クルマの買い方は現金購入と、分割返済するローンに大別される。最近はサブスクリプションの名称で、定額制によりクルマを使うカーリースも注目されるが、利用者はあまり多くない。現金購入とローンが圧倒的だ。
そしてローンの中でも、利用者の増えているタイプに残価設定型がある。契約時に数年後の残価(残存価値)を設定して、残価を除いた金額を分割返済する。返済を終えても車両は自分の所有にならないが、残価を除いた金額だけを支払うから、月々の返済額は抑えられる。
返済を終えた時は、車両を返却する、残価を支払って買い取る、改めてローンを組んで返済を続ける、という選択肢を用意するタイプが多い。
残価設定ローンでは、残価を除いた金額を分割返済するから、残価が高ければ、その分だけ月々の返済額を安く抑えられる。例えば価格が200万円で、3年後の残価が80万円なら、3年間で120万円を返済するイメージだ。しかし3年後の残価が110万円に高まると、3年間で90万円を返済すれば良い。残価を支払って買い取る場合は、最後に高い出費になるが、車両を返却するなら、残価の高いクルマを契約した方が支払い額を安く抑えられるのだ。
そして残価設定ローンの返済期間を満了して引き取られた車両は、中古車市場に流通させる。この時、残価の高い車種は、中古車市場で高値で売却できる人気車になることが多い。
いい換えれば、残価設定ローンの残価が高い車種は、現金で購入した時でも基本的に高い金額で売却できる。販売促進のために、特定の車種の残価を敢えて高く設定して月々の返済額を減らすこともあるが、これが行き過ぎると、最終的にメーカーや信販会社、販売会社に損失が生じてしまう。
残価設定ローンの返済額が少なく、なおかつ中古車市場で高く売れなければ、利益が減るからだ。以前は販売促進のために、過剰に高い残価を設定することもあったが、最近は減っている。
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