運転免許証は、身分証明書にもなることから、運転をしない時でも常に携帯しているという人がほとんどだと思う。それだけに、紛失のリスクも高い。とはいえ、クレジットカードを紛失した時は大慌てでクレジットカードの利用停止手続きを行ったりするのに、運転免許証の場合、「数日は運転する機会がないから、明日あたりに警察に届けておこう」と、悠長にかまえてしまうなんてことはないだろうか?
しかし、運転免許証には顔写真、本名、住所、生年月日といった個人情報がすべて記載されている……。さらに、クレジットカードのように利用する時に暗証番号が必要とならないため、幅広いところで悪用することが可能なのだ。
そこで今回は、運転免許証を紛失すると発生しうるトラブルに関して解説していきたい。
文/室井 圭、写真/写真AC
【画像ギャラリー】運転免許は個人情報の宝庫ということを忘れずに!(8枚)画像ギャラリー運転免許を紛失するとどんなデメリットがある?
個人情報の宝庫である運転免許証だけに、悪用される可能性のあるシチュエーションは多岐に渡る。ここでは考えられる事案を解説していきたい。
◆なりすましの借り入れ
大手の消費者金融の場合は、審査が厳しくなっているため借りにくくはなっているものの、消費者金融は大手だけではない。残念ながら、他人の免許証であってもお金を貸してくれる金融機関は五万とある。それが高利貸しだったりしたら、よりいっそう面倒なことに……。
◆クレジットカード偽造
厳密な審査があるため大丈夫だという思い込みは危険! そもそも、他人の運転免許証を使用してクレジットカードを偽造しようなどど考える輩は、審査の抜け道や、どんなカードなら審査が緩くて偽造が可能かなどは熟知しているはずだからだ。
◆携帯電話の不正契約
携帯電話を勝手に、それも複数契約されしまうケースは多発している。もちろん、不正契約した人間が利用料金を支払うわけもなく……。知らないうちに滞納履歴が残り、信用情報機関のブラックリストにのってしまうという事態に陥る恐れもある。
◆銀行口座の不正開設
銀行口座の開設に悪用されるケースも多い。特に、昨今では対面ではなくスマートフォンで銀行の口座を開設できるため、より不正をしやすい環境にある。不正開設された口座は、架空請求や振り込め詐欺の口座として利用されることが多く、警察事件などに発展した場合には、取り調べを受けたり、最悪の場合、ブラックリストにのって新規で口座を開設することができなくなることも……。
◆闇サイトへの個人情報の流失
個人情報が闇サイトに流され、振り込め詐欺の対象リストにのったり、詐欺商法など、さまざまな犯罪のターゲットになる危険性もある。
◆いたずら、ストーカー行為のリスクが高まる
SNSなどで個人情報がさらされる危険も。また、女性に限ったことではないが、顔写真で好みだったりすると、ストーカー行為を行ったりする輩も現れる恐れもある。もちろん、住所が記載されているため、ストーカー行為をすることなど簡単なのだ。
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