■SUV部門:X2 20d Mスポーツ(567万円!)
●スポーティでカッコいいのに実用性アリ!
BMWのようなプレミアムブランドにとって、SUVは打ち出の小槌。ラインナップは超多彩だ。BMWは、スポーティな「クーペSUV」を初めて世に送り出したメーカーでもある。
古典的カーマニアとしては、SUVだろうがクーペSUVだろうが、心底惹かれることはなかったが、このX2にはやられた。クーペSUVにありがちな「無理矢理スポーティにしました」感がなく、ごく自然にカッコよく見えるじゃないか!
全高は立体駐車場にも入る1525mm。後席も意外に広く、実用性は充分だ。SUVでありながらハッチバックに近い感覚で、より気軽に乗ることができる。
全高低めとはいっても、SUVだけに着座位置はそこそこ高いので、見晴らしもいいぞ。
全高が低めなぶん重心も低く、走りはほぼハッチバック感覚。FFベースのエンジン横置き4WDだが、今やBMWはFFのほうがFRよりフィーリングがいいのは前述のとおり。SUVに拒絶反応が出る古典的カーマニアでもX2には惹かれるに違いない!
エンジンは3種類。ガソリンには1.5Lと2Lのターボがあるが、ベストは2Lのディーゼルだろう。
BMWは日本での販売の約半分をディーゼルが占めるディーゼル王国。BMWの4気筒ディーゼルは静かでトルクフルだ。
コンパクトなX2のボディを、思いどおりに加速させる。四駆なので直進安定性も抜群。横風にも強いヨ! コイツならどこまでも走って行ける! お値段567万円也。
■グランクーペ部門:218dグランクーペ Mスポーツ(506万円!)
●新FFだけどエリート感は充分!
グランクーペとは言うものの、トランク付きの4ドアセダン。つまりBMWの王道だ。3シリーズセダンがデカすぎると感じたなら、これを選ぶしかない!
デザインは1シリーズと3シリーズの中間的な雰囲気でややヌメッとしているが、後ろから見るとスポーティで、特にテールランプの光り方がカッコいい。夜、後ろから見れば、どこかの凄いスポーツカーにも見える!
全長4540mm、全幅1800mmは、先々代3シリーズ(E90)とほぼ同じ。このサイズ感だけで惹かれてしまう。コンパクトなセダンは、それだけで貴重品だ。
私が大スイセンするBMWのFFだけに、走りはスバラシイ。特に2Lディーゼルを積む18d Mスポーツは、コスパ的にはモデル最強。
パワーは150馬力と、3シリーズ等が積む190馬力の20d系に比べて控え目だが、ディーゼルの場合、最高出力を使う機会などまずない。重要なのはトルクだ。トルクの厚さはほぼ変わらない。
「3シリーズに比べると、やっぱり質感が」という声もあるが、3シリーズより100万円安く2Lディーゼルが買えるのは魅力だ!
■結論
新車ならBMWの「2」が狙い目!
【番外コラム】一番売れてるBMWは?
今回は2の付くシリーズを推したが、BMWで最もメジャーなモデルと言えば、ダントツで3シリーズだ。
その強さは圧倒的で、昨年の日本におけるBMW車販売台数約3万6000台のうち、約9000台を3シリーズが占めた。
SUV全盛の現在でも、ナンバー1は3シリーズ。3シリーズこそ長年にわたってBMWを代表するモデルであり、BMWの象徴と言っていい。
ただ、先代に比べると現行3シリーズの販売比率はやや落ちている。ちなみに昨年の第2位は、約5000台で1シリーズだった。
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