アルトワークス
価格:150万9840〜161万7840円
(TEXT:松田秀士)
1973年、ボクが初めて購入したクルマがホンダZ。ライバルはフロンテクーペで、デザイン原案はジウジアーロ。カッコよかった! ちょうど友達の彼女が超可愛くて嫉妬しているような感覚。
イグニスのリアクォーターパネルにフロンテクーペのデザインがキャリーオーバーされている。この頃からスズキにはデザインにこだわるDNAが生まれていた。
1速ギヤに入れてクラッチを繋げば、飛び出すように加速する。クロスした2速ギヤでも、3速の低回転からでもアクセルの煽り具合に過敏に反応するエンジン。エキマニ一体化シリンダーヘッドとターボチャージャーの改良により、排気量を超えたレスポンスとトルクがある。
試乗車はすでに3万6000km弱の走行距離をこなしたクルマだった。なのに、ボディにはやつれたフィーリングが感じられない。ラダーフレームか? と思わせるようなHEARTECTプラットフォームとハイテン鋼を多用したTECTボディの剛健さを実感した瞬間だ。
60km/hでステアリングを激しく速く左右に連続して動かしても、前後の遅れも位相感もない。かといって適度なロールもちゃんとある。ABSの制御の細かさは欧州高級スポーツ並み。アルトワークスにはスズキのポリシーを感じる。
松田秀士の採点…85点
エスクード
価格:258万6600円
(TEXT:松田秀士)
この4代目から製造はハンガリーのマジャールスズキ工場となったのだが、3代目までは日本で生産されていた。ハンガリー生産になったことでSX4 S-クロスと同じプラットフォームを採用。つまり、生産性の効率化を図っているワケ。
艶消し赤のアルミ製(?)ヴェゼルをエアコン送風口、メーター、LEDヘッドライトなどに採用して、お洒落な一貫性を持たせている。デザインはスズキ車のなかで一番コンサバでユニセックスだ。
ステアリングフィールが軽快。ステアリングセンター付近の軽さと、操舵に対するサスペンションの動きも速く、 SUVとしては軽快なハンドリングだ。
泥濘からの脱出をする時のLOOK機構(ブレーキ制御)を採用するなど、4WDとしての実力をしっかりと備えたクロスカントリーモデルだ。
松田秀士の採点…85点
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