雨の日は、事故件数が4倍に!! これからの季節に知っておいてほしい雨の日の運転術

雨の日は、事故件数が4倍に!! これからの季節に知っておいてほしい雨の日の運転術

 首都高速道路株式会社の調査によると、2021年の首都高における交通事故発生件数は、7744件。そのうち、雨天時の事故は1442件(18.6%)だったという。

 18.6%ときくと、割合として「少ない」と思ってしまうが、東京管区気象台のデータによると、年間総時間に占める雨天時間の割合は約6%程度であり、これをもとに、1時間あたりの事故発生件数を天候別に算出すると、雨天時以外は1時間あたり0.76であるのに対し、雨天時は1時間あたり2.81件と、雨天時は、そうでない日の約4倍も事故が多いという結果となる。

 雨が多い季節といえば「梅雨」だが、秋雨前線や台風など、秋も雨が多い季節。これからの季節に知っておいてほしい、雨天時の運転のポイントをご紹介しよう。

文:吉川賢一
アイキャッチ写真:Adobe Stock_DG PhotoStock
写真:Adobe Stock、写真AC

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側壁等に衝突する事故は、なんと10倍

 首都高データによると、交通事故を類型別にみたとき、晴れた日の事故は「追突事故」が大きな割合を占めるのに対し、雨天時は「施設接触事故」(側壁等に衝突する事故)の割合が4割となっている。この雨天時の施設接触事故発生件数は、そうでない日の約10倍にもなり、また雨天時は1時間あたりの死傷事故件数も約4倍と多くなるという。

 雨天時の運転は視界が悪くなり、路面が滑りやすく、制動距離も伸びる。雨がふっていない時よりも慎重な運転を心掛けないと、運転に慣れた人でも、思わぬ事故を引き起こしやすい。

ワイパーとフロントガラス、そしてタイヤの状態は常に確認を

 雨天時の運転で、真っ先に重要なのは、やはり視界の確保だ。ワイパーブレードの劣化や、ガラスに油膜がないことのチェックは、ウィンドウウォッシャー使用時や洗車の時に、確認するようにしたいところ。特にこの時期は夏の強い日差しで、ワイパー劣化が進んでいることも考えられる。一度念入りにチェックしておくようにしてほしい。また、急な降雨対策として、この時期は、フロントガラス専用の即効性撥水スプレーをクルマに備えておくと安心だ。

 また、雨天時は湿度が高いため、フロントガラスがくもってくることもある。くもりが発生する前にデフロスターを使い、視界に関する余計な心配事はなくすようにしよう。

 そして、視界の確保と同様に大切なのが、タイヤの状態だ。タイヤの残り溝は、運転の仕方や日常使う道路の路面状況などの影響で、4輪すべて同じ状態ではない。確認しやすい「前右輪」だけをみて「まだ大丈夫」と思っていたら、実は後輪にはスリップサインが…ということもあり得る。

 また、タイヤは内側もしくは外側だけがすり減ってしまう「片減り」を起こすこともある。特に内減りは、外から確認するだけではわかりにくい。これからの台風の季節、ふいに豪雨に遭遇する可能性もある。よくわからないという方は、専門店で確認してもらうようにしてほしい。

路面の状況を確認しながら、スピードは決して出し過ぎないこと

 雨天時の運転で最も恐ろしいのが、「ハイドロプレーニング現象」だ。ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面との間に雨水による膜ができることでタイヤが浮きあがり、クルマが制御不能となる現象のこと。特に高速走行すると起きやすく、いったんハイドロプレーニング現象に陥ってしまうと、ハンドルもブレーキも制御不能となってしまうため、ドライバーにできることはなく、車速が自然と落ちてグリップが回復するよう、神様に祈りながら待つことしかできない。

 タイヤの溝がしっかりあれば、トレッド面に刻まれた溝から排水ができるため、タイヤは路面をとらえることができるが、安心しすぎは禁物だ。車速が高いと排水が追い付かなくなり、たとえ新品のタイヤであっても、ハイドロプレーニング現象を引き起こす。また、路面の水が多かったり、タイヤの溝が少なかったり、空気圧が不足していたりしてもハイドロプレーニング現象は起きてしまう。

 「ハイドロプレーニング現象」が起きないようにするには、まずはスピードを出しすぎないこと。そして、轍などの深そうな水たまりは避けることだ。どうしても水たまりを避けられない場合は、アクセルペダルから足を浮かし、ステアリングを真っすぐに持って、惰性で走り抜けることで、ハイドロプレーニング現象は避けることができる。

発生したらどうしようもない「ハイドロプレーニング現象」が起きないようにするには、タイヤの状態を日々把握し、轍などの深そうな水たまりは避けること(PHOTO:Adobe Stock_milkovasa)

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