■スタッドレスタイヤの寿命は何年!?
法規的な話をすると、スタッドレスタイヤのトレッド面には「使用限界」を示すプラットフォームと呼ばれる突起が付けられている。走行距離が伸びて、このプラットフォームが露出した時点でスタッドレスタイヤとしての寿命は尽きる。
しかし、非降雪状態であればまだ使用は可能。法規的には残り溝1.6mmまでは使用できるので、サマータイヤとして使うことはできる。使用限界は通常のサマータイヤでおなじみの「スリップサイン」が露出するまでだ。

これがスタッドレスタイヤの使用限界を示す「プラットフォーム」。これがトレッド面に露出したら、冬タイヤとしての使用は法規的にNG。ただし、サマータイヤとしてはスリップサインが露出するまで使用可能だ
……というのが法規的な話なのだが、現実的には残り溝だけでスタッドレスタイヤの性能劣化を測るのは危険。
特にアイス性能はトレッドゴムの柔軟性に依存している割合が高いため、経年変化でゴムに配合された柔軟剤が抜けていってしまい、低温下での柔軟性が低下すると氷上グリップが一気に悪化する。昨シーズンはググッと効いたので安心して今シーズンも履き替えたら、効きが悪くなっていた、なんてこともある。
一般的には3シーズン使ったスタッドレスタイヤは溝が残っていても交換する、というのをオススメしたい。
ただ、これまた最近のトレンドなのだが、「効きの継続」を開発コンセプトの中心に据えているスタッドレスタイヤが増えている。ダンロップの「WINTER MAXX 02」では軟化剤の経年での抜けを抑止する新開発ゴムを配合することで、効きの継続性を高めているのが特徴。
それでも見た目ではわからないので、シーズン初めに安全性を確保したうえで、アイスバーンでのブレーキテストをしてから交換すべきかの判断をしたい。
■スタッドレスタイヤのサイズは? 空気圧は?
これは新車装着のサマータイヤと同じにするのが基本。オプションで大径サイズを装着している場合、スタッドレスタイヤはオリジナルのインチダウンサイズにするのもOK。
ただし、その場合ブレーキに干渉しないかの確認は必要。空気圧の設定は同サイズの標準設定値とすればいい。
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以上、今シーズンのスタッドレスタイヤの状況と、よくある疑問をまとめてみた。なお、12月上旬より、国土交通省が積雪時に一部区間でのチェーン装着を義務化する、という話題で、混乱なども起こっているようだ。そちらについてはこちらの記事を参考にしてほしい。
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