心躍るようなフォレスターが欲しかった!!
先代4代目フォレスターには、280馬力を発揮する2.0L水平対向ターボエンジン(FA20DIT型)を積んだ、最強のSTIグレードがあった。ガソリンを大量消費して、怒涛の加速を誇ったフォレスターSTIの速さは、当時イケイケだったスバルを象徴するようなモデルだったが、現在はそんなハイパフォーマンスなターボエンジンを用意するような世の中ではない。
パフォーマンスと環境性能の両立は、自動車メーカーとして生き残るために必要なこと。他の国内自動車メーカーが、ストロングハイブリッドやPHEV、バッテリーEVを続けざまに出す中で、スバルは、ハイブリッドなどクルマの電動化に関しては、明らかに出遅れている。トヨタとバッテリーEVのソルテラ/bZ4Xを共同開発したことは当初話題とはなったが、これまでのスバル車の持つイメージとのギャップは大きく、スバルファンの多くは、ソルテラを受け入れられずにいることだろう。
北米市場では、フォレスターに「Wilderness」という日本未導入のグレードが存在している。オフロードテイストにあふれたエクステリアで、最低地上高を233mmまでアップさせ、ヨコハマのオールテレインタイヤ「ジオランダー(ホワイトレター付)」を装着したフォレスターWildernessは、まさに野性味あふれるSUVといった印象。北米のスバルサイトに掲載されている泥まみれのフォレスターWildernessの写真からは、かつてスバルが活躍したラリーシーンも想起させる。
オールテレインタイヤは、無骨な外見になるほど、高速直進性が弱い傾向にあるが、スバルならば、シンメトリーAWDやX-MODEなどのセッティングでクリアできるはずだ。この北米のフォレスターWildernessくらい外観を派手にして、たとえば「STI Wilderness」と名乗るくらいの「特別感」があってもよかったのでは、というのが、筆者の率直な感想だ。もちろん車両価格は上がるだろうが、スバルは、ユーザーが内容に満足すれば買ってもらえるブランドだ。
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スーパーGTでのBRZの活躍や、ニュル24時間耐久レースへのWRX のチャレンジなど、スバルがスポーツシーンで活躍していることは広く知られているところではあるが、トヨタがGRシリーズでさまざまなチューニングのレベルのモデルを用意しているように、「STI=(オンロード)スポーツ専門」という考えから脱し、前出した「STI Wilderness」のように、オールラウンダーで勝負ができるブランドとして選択肢を用意していった方が、未来のスバルにとってはよいことではないか、と筆者は考える。
【画像ギャラリー】どちらが好み!?? スポーツSUVのフォレスターSTI Sportと、野性味あふれるSUVの北米フォレスターWilderness(22枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方先代4代目フォレスターにはStiバージョンは存在せず。
スバルファンの多くがドッカンターボが好きで、HV/BEV車を嫌っているかの書き方には不満を覚える。
今でもスバリストは高馬力・低燃費に求めていると思っている記事に時代錯誤を感じる。
高速直進性が・・・X-MODEを持ち出してきてるあたり、車の装備品の機能を正しく理解していない。
筆者の方は、スバル車が嫌いな車業界の方なのかな?と寂しくなる。