期待感は最高レベル!! なのに売れなかった…数奇な運命を辿った悲しきクルマたち

自動運転レベル3技術で時代を先取りする伝説的を残したレジェンド

期待感が高かったのに売れなかった数奇な運命を辿ったクルマたち
数多くのセンサー類を目立たないように内蔵し、自動運行装置搭載車であることをさりげなく主張しながらもフラッグシップセダンとしての品位と風格が高められたレジェンド

 道を使う誰もが事故に遭わない社会の実現を目指すべく、“Safety for Everyone”のスローガンのもとに安全技術の研究・開発を世界に先駆けて取り組んできたホンダが、2021年3月に発売した新型レジェンド。

 その話題の中心となったのは、Honda SENSING Eliteの搭載によって実現した自動運行装置=トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)だった。

 これは、ホンダが国土交通省から自動運行装置として型式指定を取得した自動運転レベル3に適合する先進技術で、高速道路走行中に渋滞が発生すると一定の条件下でドライバーに代わってシステムが周辺を監視しながらアクセル・ブレーキ・ステアリングを制御して円滑な運転操作を支援してくれるという優れもの。

 約1000万通りにも及ぶシミュレーションとテスト車両による高速道路約130万km走行の実証実験によって実現した高い安全性と信頼性を確保したシステムに、ホンダのチャレンジングスピリットを感じずにはいられなかったが、残念ながらレジェンドは新型の発売からわずか8カ月後の2022年1月に販売終了となり、文字通りレジェンドとなってしまった……。

i-MiEVは三菱の技術を知らしめた世界初の“量産型電気自動車”だったが……

期待感が高かったのに売れなかった数奇な運命を辿ったクルマたち
i-MiEVは優れた応答性と低速から高いトルクを発生する電気モーターの特性を活かしたレスポンスの良い力強い走りを実現

 2009年7月に市場投入されたi-MiEVは、電気自動車に対する長年の研究開発から得られたノウハウと高度な車両統合制御技術のMiEV Operating Systemを導入した電気自動車として期待を集めた一台だった。

 1回の充電で160kmの走行距離を実現(10・15モード)して日常ユースのニーズに応えたi-MiEVは静粛性と快適な走りに加え、小型・軽量・高効率の永久磁石式同期型モーターの搭載で発進時から最大トルクを発生し、軽快かつトルクフルな走りも披露。

 また、コンパクトな車体でありながら床下に大容量の駆動用リチウムイオンバッテリーを配置したこと、高出力&高効率のモーターをはじめとするパワーユニットをラゲッジルーム下に搭載したこと、さらにはリアミドシップレイアウトならではのロングホイールベースとの相乗効果で高い居住性も確保されていたが……発売当時のメーカー希望小売価格が438万円ときわめて高価だったことから価格面で苦戦を強いられることとなり、2021年3月末に生産終了に。

 しかし、電気自動車の先鞭をつけたi-MiEVのDNAは、2022年6月に発売されたekクロスEVへ受け継がれている。

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