■その2:車載専用ルーターは多彩な料金プランが選べる
次に車載専用Wi-Fiルーターを使う方法だ。パイオニアの車載用Wi-Fiルーター「DCT-WR100D」はNTTドコモの「docomo in Car Connect」と呼ばれる、クルマでの利用を前提として提供されるものだ。同時に最大5台まで接続でき、回線はNTTドコモのLTE回線が使い放題となる。
使い方はシガーライターソケットに電源アダプターを差し込むだけ。取り付けるクルマを選ばず、車内に持ち込んだらすぐに車内Wi-Fi環境が完成するのもメリットだ。
この機器で注意すべき点は、あくまで車内Wi-Fi専用となっていることだ。走行中の振動を検知する機構を採用しているからで、エンジンを始動してからは30分間まで、さらに走行後は60分間で使えなくなる。なので、車内から持ち出して使うことはできず、クルマを停めた状態で長時間使うこともできない。
キャンプや車中泊などで、停止中に連続して使いたいなら、パイオニアのサイバーナビに用意されているWi-Fiルーター付モデルをセットで購入するのがいい。
docomo in Car Connectを使うのは同じだが、こちらは走行中以外でも使えるのがメリット。あくまでサイバーナビと組み合わせて使うことを前提とすることで、この制限をなくしているのだ。
いずれも料金プランは多彩で、もっともミニマムなのが550円(税込み)/日で、このプランは使うときに必要な分だけ申し込むスタイルが最適となる。
それ以外にも30日プラン=1650円(税込み)、365日プラン=1万3200円(税込み)も選べるので、頻繁に車内Wi-Fiを使うならこのお得なプランを選ぶといいだろう(注:サイバーナビとのセットプランでは最初の1年間は無料で使い放題となる)。
■その3:モバイルルーターは便利だが料金がちと高め
そして3つめのプランがモバイルWi-Fiルーターを契約する方法だ。どこへでも持ち出せるため、車内での利用はもちろん、出かけた先のホテルやアウトドアでも使うエリアに制限なく使えるのがメリットだ。最近はルーターの小型化も進み、ポケットなどに入れておいて気軽に使えるようにもなっている。
料金プランは少し高めの設定となっており、たとえば「UQ WiMAX」ではデータ制限がないプランで4268円(25ヶ月間まで。それ以降は4950円/税込み)となる。
スマートフォンのように電話機能もないため、データ通信のためだけに定額でこの金額がかかることになる。それだけに日常的にデータ通信を多用する人以外にはオススメしにくい。
この料金プランで見逃せないのは、auやUQ mobileのスマ-トフォンと組み合わせれば、スマホ側の料金が永年割引となるプランも用意されていること。スマホをauやUQ mobileでOKならそれを検討することもオススメしたい。
■自分の利用パターンにあった方法を選ぼう
クルマの移動中にデータ通信が使えればドライブがいっそう快適になることは間違いない。しかし、家族で遠乗りする機会が年に数回しかないのならスマホのテザリングで十分だし、走行中での利用が基本でデータ容量を気にすることなく使いたいなら車載専用Wi-Fiルーターを使うのがベストだろう。
また、車載Wi-Fiルーターなら、サイバーナビとのセット購入という選択肢もある。これなら走行中のみという制限がなく、キャンプや車中泊での利用も可能となる。
一方で、様々なシーンでのデータ通信を利用する機会が多いなら最初からモバイルWi-Fiルーターを契約するのがオススメだし、その場合はスマートフォン側の契約を安いプランにしておくことも可能となる。
重要なのは自分の利用パターンをしっかり把握すること。料金や目的に合わせて最適なプランを選んで見て欲しい。
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