レジャーに使って楽しい! 車中泊もOK!! なんなら移動オフィスにもなる!!! 「4ナンバー軽自動車」のススメ

■使い勝手を検証!!

3モデルの各所サイズ計測表
3モデルの各所サイズ計測表

 今回実際に乗って、使ってチェックしたのはスズキスペーシアベース、ホンダN-VAN、ダイハツアトレーの3台だ。

 もちろん全車「4ナンバー」の貨物車なのだが、スペーシアベースだけ最大積載量を200kgに抑えているのがポイント。ほかの2車の最大積載量は軽貨物最大の350kgとなっている。

 スズキによれば、最大積載量を200kgに抑えたことで、リアサスをソフトにセッティングすることができ、乗用車仕様のスペーシアと同等の乗り心地、操安性能を実現できた、ということだ。

 アトレーは前席の下にエンジンが搭載されるセミキャブオーバー型で後輪駆動。他の2台は軽乗用車と同じフロントエンジンを採用する点が大きく異なっており、アトレーの荷室前後長はほかの2台を圧倒する。もっとも商用バンらしいパッケージングだ。

 N-VANが個性的なのは、左側スライドドアにBピラーがビルトインされ、大開口するという点。ダイハツのお家芸で、乗用車のタントで採用するが、4ナンバーではダイハツにはなく、ホンダのN-VANが唯一採用する。また、助手席まで床下収納できるのもN-VANのユニークポイントだ。

(TEXT/編集部)

■遊びも仕事もメイッパイ楽しむ国沢光宏は3台をどう評価!?

最近の軽商用車の進化に国沢氏もぶったまげた!
最近の軽商用車の進化に国沢氏もぶったまげた!

 久しぶりに軽商用車のハンドル握ったら、いい意味でぶったまげました! 私も軽トラックを持っているのである程度理解はしていたのだけれど、思っていたよりずっと乗り心地よくて快適でございます!

 私を含め多くの人は荷物を運ぶべく硬いバネと渋いダンパーを組み合わせた乗り心地イメージするだろうけれど、そんなことない。これなら毎日の相棒としてもそのまんま使えますワな。

 もうひとつ驚く。競合する3モデルということもあり、乗り味や特徴も似ているのかと思いきや、まったく違う!

 意外にも一番商用車っぽいのがホンダで、ほとんど乗用車の乗り味がスズキといった具合。実際スペーシアベースでコーナー走ると「こんな柔らかくて大丈夫なのか?」とさえ思うほど。以下、ジックリ比較してみよう。

 最初に書いておくが、エンジンとミッションの印象は3モデルほぼ同じ。アトレー、N-VANについちゃターボ付きのためパワフルだけれど、車両価格高い分の強烈なアドバンテージを感じるほどじゃなかった。

 サスペンションも前述のとおりN-VANが最も硬め。スペーシアベース柔らかめ。だからといって、購入を決める際の決定的なポイントにはならないと思う。走行性能はイーブンです。

 徹底的に違うのが使い勝手だ。まずスペーシアベースは背高ミニバンと同じだと考えていい。

 フルフラットにしても床面デコボコだからそのまんまじゃ寝られず。それでいて後席にヘッドレストが付かず、追突されたらキビシイ。レッグスペースも絶望的に狭い。基本2人までしか乗らず、デイキャンプくらいまでのライトニーズ向け。私のなかじゃ魅力薄い。

 実用性の高さで選ぶならアトレーだろう。フラットにすれば余裕で車内泊可能。オートキャンプの時は寝室として使える。荷物だってタップリ積めるから、アウトドアの相棒として使うならバッチリ!

 個人的な「う~ん」が自動ブレーキに代表されるADAS性能。JNCAPの試験結果を見てもダイハツはホンダに届かない。私の優先順位は「安全」。ここが気にならなければいいと思う。

 ということでイチオシはN-VANだ。普通乗用車と同等のADAS性能&衝突安全性を持っており、使い勝手でも助手席をダイブダウンできる点が素晴らしい!

 バイクのような長尺物だって積めちゃいます。ただ助手席のシート形状イマイチ。モンクの多い人を隣に乗せる機会多いなら、買う前に試乗してもらうことをすすめておく。軽商用車も大進化してます。

(TEXT/国沢光宏

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