■日本車は最近になって高すぎるのは気のせいではない!!
最近の日本車、高すぎ! 大掃除して価格見直しをしてほしいTOP5を挙げたい。価格割高車種の1位はセンチュリーだ。1960万円で、先代型に比べると700万円以上の値上げ。
プラットフォームとハイブリッドは先代レクサスLS600hの流用だし、その先代型にしても専用開発のV型12気筒5Lを積んで生産台数はわずか1万台だから、これも高コスト。
現行型を700万円以上も値上げする理由はない。開発者に尋ねると「先代型の1カ月販売目標は200台、現行型は50台だから値上げした」という。
つまり商品価値ではなく、量産効果の低下により大幅値上げ。先代型と同額に値下げすべきだ。
割高車ランキングの2位はレクサスLX。排気量は国産乗用車で最大のV型8気筒5.7Lを搭載する。価格は1115万円で、ランクルの最上級グレードより約430万円高い!
ランクルLXは装備が充実して内装が上質、ヘルプネットを含めた通信機能のGリンクも3年間付帯される。これらの総額は私が試算したところでは240万円相当。よって190万円も割高だ。
3位はクラリティPHEVで、価格は約588万円。アウトランダーPHEVは駆動用電池容量がクラリティPHEVより少ないが、前後輪をモーターで駆動する4WDを成立させた。
そのクルマが革シートなどを備えた最上級グレードでも約479万円。燃料電池車のクラリティフューエルセルと比べても、補助金額の違いにより購入時の支払い額はクラリティPHEVが高くなる。
唸ってしまう。
4位はGT-R。発売時の価格は777万円だったが(消費税は5%)、今では最廉価グレードが約1023万円だ。改良のたびに値上げされ、今では初期モデルより240万円以上も高くなった。
5位はCR-Vだ。機能や装備と価格はハリアーに近いが、内装の質は低め。よって25万円値下げするのが妥当といえ、そうなれば最も安いターボのEX(2WD)が300万円以下になる。
またSUVの3列目シートは7万〜15万円が相場だが、CR-VはEXが約19万円、本革シートのEXマスタービースは約22万円の上乗せといえる。
■度重なるメーカーの不正は新制度の再構築で防げ
11月下旬からカルロス・ゴーン元会長逮捕の報道が溢れているが、自動車メーカーの不祥事も多い。
記憶に新しいところでは、2016年、三菱を発端にスズキなどの燃費計測の不正問題だ。
例えば三菱は燃費数値をよく見せる目的で、燃費計測に必要な走行抵抗の計測を違法に行っていた。この件について、国は被害者のような立場をとっていたが、JC08モード燃費は「国土交通省審査値」だ。
問題が生じれば国交省も責任を負うのが当然と思う。また最近の完成検査問題なども含めて「国交省はメーカーと協力しながら制度を作っているのか」という疑問もある。
昔から使われているアナログ的な計測方法なんぞは2019年こそゼロに! 今の車両開発に沿って、公平性と合理性を両立できる遵守しやすい制度を再構築することが大切。
さらに、日本自動車工業会などが率先して、燃費基準なども含めて開発現場の意見を汲んで新制度を決めることも考えたい。
自動車メーカーが、最も先進的な技術とノウハウを備えているからだ。法律や制度の違反は断じて許されないが、合理的に遵守しやすく改善を加えることも必要。だからまず大掃除だ。
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