他のバス車両の型式を解読すると?
現行車では三菱ふそう、日野自動車、いすゞが大型路線バスを製造している。では日野自動車といすゞのバス車両の型式はどうだろうか。
【日野ブルーリボン 2KG-KV290N3】
2:平成28年排ガス規制適合
K:非ハイブリッドのディーゼル車、重量車燃費基準達成
G:車両総重量3.5トン超
-:ハイフン
KV290:バス本体の型式名称
N:車体の長さ(N尺・ホイールベース5,300mm)
3:マイナーチェンジモデル(KV290の3代目)
【日野ブルーリボンハイブリッド 2SG-HL2ASBP】
2:平成28年排ガス規制適合
S:ハイブリッドのディーゼル車、重量車燃費基準15%達成
G:車両総重量3.5トン超
-:ハイフン
HL2A:バス本体の型式名称
S:車体の長さ(ホイールベース6,000mm)
B:マイナーチェンジモデル(2代目)
P:メーカーコード(日野自動車製)と思われる
【いすゞエルガ 2KG-LV290N3】
2:平成28年排ガス規制適合
K:非ハイブリッドのディーゼル車、重量車燃費基準達成
G:車両総重量3.5トン超
-:ハイフン
LV290:バス本体の型式名称
N:車体の長さ(N尺・ホイールベース5,300mm)
3:マイナーチェンジモデル(LV290の3代目)
【いすゞエルガ ハイブリッド 2SG-HL2ASBD】
2:平成28年排ガス規制適合
S:ハイブリッドのディーゼル車、重量車燃費基準15%達成
G:車両総重量3.5トン超
-:ハイフン
HL2A:バス本体の型式名称
S:車体の長さ(ホイールベース6,000mm)
B:マイナーチェンジモデル(日野ブルーリボンハイブリッド2代目相当)
D:メーカーコード(いすゞ製)と思われる
やはり、前述の三菱ふそうエアロスターと似たような分け方で車両本体の型式を抽出できた。ちなみに日野ブルーリボンといすゞエルガの型式がそっくりなのは、両車が共通設計になっている(外観も殆ど同じ)ためだ。
【日野ポンチョ 2DG-HX9JLCE】
2:平成28年排ガス規制適合
D:非ハイブリッドのディーゼル車、重量車燃費基準末達成
G:車両総重量3.5トン超
-:ハイフン
HX9J:車両本体の型式名称
L:車体の長さ(ロングボディ)
C:マイナーチェンジモデル(HX系の3代目)
E:???
※HX系ポンチョの型式はどれも末尾がE。
小型バス・日野ポンチョの長い型式も、文字列を分解すれば大型バス同様に車両の性質がおおむね見えてくる。C=マイナーチェンジ(3代目)とあり、じゃあ2代目はBだったのかと言えばその通り、HX9JLBEである。初代はHX6JLAEだ。
上記の例を踏まえると、車両本体の型式名称の後ろに付くアルファベットは全て、車体の長さを示すために使われているとも分かる。
長さ(ホイールベース)を表すアルファベットは、三菱がM、K、Pなど。日野がH、L、N、Q、S、いすゞではN、Q、Sなどがある。
バスの型式を見ていくと、鉄道車両の「クモハ」のような形式名称の意味に通ずるところがある。こんな視点と発想からアプローチしてみれば、複雑なバスの型式だってもう怖くない!?
【画像ギャラリー】型式で書くとこうなります……バスの車種(4枚)画像ギャラリー