2025年6月18日から開催されている「CSPI-EXPO」でボルボ・グループ・ジャパンがフル電動ホイールローダー「L120 Electric」をお披露目! 電動なのにパワフル、しかも静かで環境にもやさしい。まさに“次世代の現場の主役”が期待される。今回はそのスペックと魅力を紹介する。
文:ベストカーWeb編集部/画像:ボルボ・グループ・ジャパン
【画像ギャラリー】ボルボ L120 Elctricはパワーやコストだけじゃない!! 快適性もアップで疲労軽減をお助け!?(9枚)画像ギャラリーフル電動でこのパワー!? 作業現場の新たな選択肢に
「ボルボ」と聞けば、クルマの方を思い浮かべるかもしれないが、建設現場でもボルボの名を目にすることはないだろうか?
クルマのボルボと建設機械のボルボ。この2つ、じつは別会社である。クルマの方は1999年フォードに譲渡され、その後2010年に中国の吉利汽車(ジーリーホールディングス)の傘下に入った。建設機械部門のボルボ建機は現在もスウェーデンにあるボルボグループのままである。
もちろん、どちらも「スウェーデンのVolvoグループ」にルーツを持っており、お互いに名前やロゴの使用を認め合っている。
そんなボルボがこの度国内販売を始めるフル電動ホイールローダーが、「L120 Electric」だ。
ディーゼル駆動に匹敵するパワーを持ちながらも、環境性能を従来より大幅に引き上げたことが大きなポイントの一つ。最大の魅力は、ゼロエミッション&静音性の高さにあり、都市部のインフラ現場や製鉄所、さらには農林業や港湾施設でも、騒音と排ガスを気にせずに活躍することが期待されている。
搭載するバッテリーはリチウムイオン式で、容量は282kWh。フル充電なら1時間半程度で完了するのも頼もしい。稼働時間は最長約9時間と、1日の作業をしっかりカバーできる性能だ。
ちなみに、バケット容量は3.3~5.5m³まで対応。静止転倒荷重は13000kg、掘削力も172kNと、パワーも申し分なしときている。
コストもエコも妥協なし! メンテもラクラク
L120 Electricは単なるエコ志向のマシンにとどまらない。なんと、ディーゼル車と比べてCO2排出量を大幅に削減できるうえ、エンジンがないことからメンテナンスコストも約30%も下げられるのだ。
修理や点検の手間が減るってことは、それだけ稼働時間が増えるということになる。生産性も収益性もいずれもアップが見込めるまさに理想的なマシンと評するにふさわしい。
購入については山﨑マシーナリー株式会社を通じて可能であり、レンタルは西尾レントオールが順次開始する予定だ。
環境省の補助金(環境省「建設機械の電動化促進事業」より)もあってか、現場では電動化の波が進んでいる。ボルボ建機は、そうした機運に向き合いながら、乗用車やトラックのEV開発で培ったノウハウを建機にも投入しているようだ。
今回のL120 Electricからもそうした経験や技術力がうかがえる。建設業界にとって、これは新たなスタンダードになるかもしれない。
■ L120 Electric技術仕様(L120 Electric 製品サイトより)
静止転倒荷重 – フルターン:13000kg
バケット容量:3.3~5.5m³
操作重量:19700~21000kg
掘削力:172kN
電気モーター:PMSM
定格出力:228kW
バッテリータイプ:リチウムイオン電池
バッテリー電圧:600V
搭載バッテリー容量:282kWh
使用可能バッテリー容量:268kWh
DC充電容量:165kW
急速充電(20%~80%):2時間最大165kW
目安作業時間(作業内容によって異なる):5~9時間
タイヤ:23.5R25
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