新たなオーナーの元で潤沢な資金を得て生まれ変わろうとしているアストンマーチン。既存のラインナップに加えて、新たに3億円超のフラッグシップ限定車をはじめとしたシリーズを立ち上げる。
それがハイパーカーの「ヴァルキリー」。そして今回、その高性能版であるトラック専用マシン「ヴァルキリーAMR Pro」が日本上陸を果たした。富士スピードウェイにて行われたシェイクダウン走行の模様をお届けする!
本文、写真/西川 淳
■ヴァルキリープロジェクトとは?
美しきグランドツーリングカー専門のブランドから、F1を頂点とする総合スポーツカーブランドへ。アストンマーチンは今、新たなオーナーの元でサウジアラビアを中心とした豊富な資金を得て、大胆に変わろうとしている。
それは数年前から始まっていた。まずは既存のラインナップに加えて新たにミドシップカーシリーズを立ち上げるべく、3億円超のフラッグシップ限定車を奇才エイドリアン・ニューウェイとともに作り上げた。それがハイパーカーのヴァルキリーだ。
さらにその高性能版にしてトラック専用マシン、その名もヴァルキリーAMR Proを発表。続いてもう少し安い、と言っても乗り出し1億円オーバーは確実なミドシップモデル、ヴァルハラ導入を決定し、さらにこの先、まだ見ぬミドシップカープロジェクトが存在するという。
現在、アストンマーチンのトップを務める人物はアメデオ・フェリーザ。この名前を聞いてピンときた方はかなりのスーパーカー通だ。そう、フェラーリで長年経験を積み、社長まで勤め上げた人物で、ルカ・モンテゼーモロの側近だった人物。
アメデオはフェラーリ時代のスタッフをすでに何人もアストンマーチンに迎え入れている。もちろん、そこにはオーナーであるローレンス・ストロールの意向もあってのこと。ローレンスはルカのビジネスパートナーとしても知られている。
要約するとこうなる。アストンマーチンはフェラーリ的ビジネスを目指す。マクラーレンも同じようにフェラーリ的だったが、量販モデル展開ができるという点でアストンマーチンのほうが将来は明るい。
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