■判断は事業者それぞれ?
ガイドラインに書かれなくなれば即開放して良い、とも取れなくはないが、なにせ相手は玉虫色をしたウイルス……まだ暫く様子を伺っておいたほうが無難とも考えられる。
2023年1月現在のところ、最前列座席の利用可否状況は本当にバラバラだ。ビニールシートを被せたり、ロープやプラスチックの鎖を渡して利用禁止にしている路線バスはまだまだ多い。
いつ再開するのかを指定した日にコロナがパッタリ止む、などというミラクルはまず起こらないゆえ、最前列封鎖中の各事業者としても「当面の間」としか言えないのが現状だ。
それに対して、2021年の後半あたりから再開の兆しも見え始めている。最前列座席の利用を再開した事業者の例に…
・高槻市営バス(大阪府・2021年9月30日〜)
・東急バス(東京都・2022年3月22日〜)
・宗谷バス(北海道・2022年7月1日〜)
・京都市バス(京都府・2022年7月1日〜)
・神姫バス(兵庫県・2022年11月10日〜)
…が挙げられる。
それ以前から停止と再開を繰り返していた事業者もあったが、ちょうど2022年が転換期の始まりだったのかもしれない。
この他にも、運転席に飛沫防止カーテンを取り付けることで対策完了として利用を再開した宮崎県の宮崎交通(2020年11月から順次)や、左側のみを開放している神奈川中央交通などの事例が見られる。
神奈川県の横浜市交通局のように、利用は左右とも可能であるものの、混雑時以外は控えてもらうよう注意書きを掲示している事業者もある。
バスの座席に限って言うなら、コロナ前の姿に少しずつ戻ってきているようで、今後さらなる期待が持てる。
【画像ギャラリー】ずっと変わらない注目度!! 路線バスの最前列シート(4枚)画像ギャラリー